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想定外…背景は?日韓首脳、11分間の対話

2019年11月4日 18:30

タイを訪問している安倍首相は4日朝、対立が続く韓国の文在寅大統領と短時間、言葉を交わし、日韓関係は重要だという認識で一致した。

今回の短い対話について、日韓の政府関係者は共に「想定していなかった」と驚きを隠せない様子だった。

韓国側によると、控室で、文在寅大統領が安倍首相に「座って話し合おう」と促し、11分間の対話が急きょ実現したという。韓国側が対話に積極的になった理由について、外務省幹部は、軍事機密を共有するため協定「GSOMIA」が今月22日限りで失効するため、「アメリカから関係改善を迫られているから」と話している。

両首脳は、日韓関係は重要だという認識で一致し、懸案事項は話し合いで解決することを再確認したという。ただ、安倍首相は、原則的な立場をしっかり伝えたという。元徴用工の問題では、日本企業に損害が生じないよう具体策を求めたものとみられ、この対話が雪解けに向かうかはまだみえてこない。

一方、安倍首相と中国の李克強首相との会談では、両首脳は習近平国家主席の来日に向け協力を確認した。

安倍首相「来春の習主席の国賓訪日を、日中新時代にふさわしい有意義なものとするため、協力を進めていきたいと思います」

しかし、東シナ海への中国の海洋進出の問題などについて、中国側は従来の立場を説明するにとどまったという。