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新たな経済対策の“裏付け”補正予算案まもなく可決・成立へ 議論は最後まで深まらず…

2023年11月29日 17:12
新たな経済対策の“裏付け”補正予算案まもなく可決・成立へ 議論は最後まで深まらず…
定額減税などを柱とする新たな経済対策の裏付けとなる補正予算案は、まもなく参議院本会議で可決、成立する見通しです。

補正予算案の審議では、岸田首相に対して所得税などの定額減税がなぜ必要なのか質問が集中しましたが、議論は最後まで深まらなかった印象です。

野党側は一連の審議で、定額減税の効果や自民党の派閥のパーティー券をめぐる政治資金問題に焦点をあて岸田首相を追及しました。議論が深まらなかった理由は、岸田首相の説明する姿勢が足りなかった点もありますが、野党側が具体的な問題点を追及しきれなかった点も要因といえます。

──補正予算案が成立したあと、残りの臨時国会の焦点はどこになるでしょうか?

次の焦点は、首相が検討を指示したガソリン税の一部を引き下げるトリガー条項に関する議論の行方です。

岸田首相「与党そして国民民主党、政策責任者の中で議論を行うことは有意義なことであると思いますし、その結論を政府としてもしっかり踏まえて対応を決定してまいります」

国民民主党が求めるトリガー条項の凍結解除について、岸田首相は29日も与党と国民との協議を進める考えを示しました。

国民側は早期の決着に向けて「岸田総理の政治決断だ」とする一方、ある自民党幹部は「どう考えても悪い手だ」「減税で失敗したのに、また人気取りの政策をやるなんてどうかしている」など党内には慎重な意見が多くあります。

支持率低下で求心力を失っている岸田首相が、問題の解決にむけてリーダーシップを発揮できるかが問われています。