自民党・安倍派のウラ金疑惑をめぐり、岸田首相は、安倍派の政務三役全員を交代させる方向で調整を始めましたが、交代を閣僚と副大臣にとどめる案も浮上するなど、調整が難航しているとの見方も出ています。

政権幹部によりますと、岸田首相は、安倍派の政務三役15人全員を交代させる方向で調整を始めたということです。

この政権幹部は「安倍派の政務三役を閣内に残し、後になって、さらに裏金問題が発覚した場合、政権が持たなくなる」と理由を説明し、「自発的に辞表を出させることになる」との見通しを示しました。これを裏づけるように、別の関係者によると11日夜、自らも裏金疑惑が指摘されている松野官房長官が安倍派の政務三役に電話をかけ、自発的に辞任するよう呼びかけたということです。

ただ、11日夜になり、交代は閣僚と副大臣にとどめる案も浮上していて、人事の調整が難航しているとの見方も出ています。

岸田首相は、13日に臨時国会が閉会した後、速やかに人事を行いたい考えですが、いつ人事を行えるか、明確な見通しは立っていません。