政府「佐渡島の金山」推薦書を再提出へ 来年の世界文化遺産登録は難しい情勢
世界文化遺産への登録を目指していた「佐渡島の金山」をめぐり、推薦書に不備があるとユネスコから指摘されていた事が分かりました。政府は推薦書を再提出しますがこれまで目指してきた来年の登録は難しい情勢です。
末松文部科学相は推薦書の再提出について「誠に遺憾だ」と繰り返し「苦渋の選択だ」と述べました。
末松文科相「誠に遺憾でありますけれども、ユネスコにおける審査ができる限り早期かつ確実に進んで、登録が実現するためには、佐渡の金山の推薦書を改めて提出するほかないと、そういう判断をいたしました。苦汁の判断、苦渋の選択でございます」
末松文科相は、再提出について「日本の説明に問題はなく今も正しいと確信している。しかし、暫定的な提出期限が9月末に迫っているので時間的な余裕はないと判断した」と説明しました。
岸田首相は末松文科相に対し「誠に遺憾ながら、やむをえない。登録実現に向けて全力で取り組むように」と指示しました。
政府はこれまで来年の登録を目指してきましたが、政府関係者は「来年の登録は難しい情勢だ」と話しています。
「佐渡島の金山」をめぐっては、韓国政府が「戦時中に朝鮮半島出身者が強制労働を強いられた」などと反発していて政府はタスクフォースを設置し、登録に向けた取り組みを強化していました。