岸田首相がウクライナの首都キーウを訪問します。インドからひそかにチャーター機で出発し、経由地ポーランドで列車に乗り込む姿をNNNのカメラが捉えました。

　　　◇

ウクライナへの電撃訪問は事前に公表されていませんでした。

岸田首相は20日にインドを訪れていました。一連の日程を終え、ホテルに戻ったのが日本時間の20日午後10時すぎでした。自室に入ったとみられていましたが、ここから極秘のウクライナ行きが始まったのです。

　　　◇

岸田首相がインドのホテルに入ったおよそ9時間半後。岸田首相はプライベートジェットでインドからウクライナの隣国ポーランドに入ったのです。

記者（日本時間21日午前7時40分ごろ）
「岸田首相を乗せたとみられる機体がポーランドの空港にまもなく到着します」

そのプライベートジェットが撮影できる場所に移動すると、岸田首相が乗ったとみられる黒色のセダンの車列を確認することができました。そして、車列はウクライナとの国境付近にある駅へ向かいました。

外務省の首相秘書官、それに大柄のボディガードとみられる男性と共に列車に乗り込む姿が確認できました。

記者
「岸田首相がいま列車に乗り込みました」

岸田首相は列車でウクライナの首都キーウへ向かったとみられます。

　　　◇

岸田首相はなぜ電撃訪問に踏み切ったのでしょうか。

岸田首相は今年、G7の議長を務め、5月には地元・広島でG7サミットを開催します。ほかの6人の首脳たちはすでにウクライナを訪問しています。岸田首相もこれまでに2度、訪問を試みていましたが、安全上の理由などから実現せず、周辺によるとあせりもみられたといいます。

岸田首相は、サミットではロシアによるウクライナ侵攻を最大のテーマにする方針です。議長としてリーダーシップを発揮するため、なんとしてもサミット前の訪問を実現させたかったのです。

ゼレンスキー大統領との首脳会談は日本時間の21日夜に行われるとみられています。