総務省“違反”認識か 検証委が報告書提出
■東北新社の「主張」事実認定できず
「接待の有無にかかわらず、行政がゆがめられた可能性がある」。検証委員会が4日、こう指摘した報告書を提出したことを受け、武田総務相は急きょ会見を開きました。
「この度は総務省幹部職員の会食にかかる事案により、国民の疑念を抱く事態となっていることにつきまして、深くおわびを申し上げたいと存じます」
東北新社に勤める菅首相の長男らによる、総務省幹部への接待をきっかけに発覚した、外資規制違反をめぐる問題。東北新社は違反に気づき、「総務省に報告した」と説明していましたが、検証委員会がまとめた報告書では「東北新社の主張を裏付ける証拠は確認されず、事実認定に至らず」とされました。
■野党追及 「解省的出直しを」
一方で報告書は「総務省は、東北新社の外資規制違反を知っていたのに認定を取り消さなかった可能性が高い」「会食の有無にかかわらず、行政がゆがめられた可能性があり、深刻に受け止めるべき」と批判しました。
武田大臣は「深く反省しなければならないと考えております。国民の皆さまから信頼される総務行政を一歩一歩取り戻してまいる所存であります」と陳謝しました。
野党は追及する構えです。立憲民主党の安住国対委員長は「総務省の解省的出直しが求められると思っていますので、自浄能力を発揮できるかどうか、これから厳しく問い詰めていきたい」と話しました。
また武田大臣は、新たに32人の職員が倫理法令違反の会食を延べ78件行っていたとする会食調査の結果を発表しました。5人を減給に、4人を戒告処分にするほか、自らの大臣給与3か月分を自主返納すると明らかにしました。
(6月4日『news zero』より)