自民“誤算”動いた小池氏 衆院選に危機感
東京都議会議員選挙で自民党は、都議会第一党となりましたが、次の衆議院選挙の顔としての菅総理大臣を不安視する声があがっています。
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自民党にとって予想外の結果となった都議選。5日、菅総理は。
菅総理「都民の皆さんにお約束して戦った自公で過半数、このことを実現できなかったことは謙虚に受けとめさせていただきたい。冷静に期間をおいて、しっかり分析をして次に備えていきたい」
当初、自民党内では「単独で50議席以上」との楽観論もありましたが、ふたをあけてみると33議席。自民党の失速により自公で過半数の64議席にも届きませんでした。
自民党・山口選対委員長「うちも調査をして、水曜・木曜までぐらいにはそれなりにだったんですが、金曜・土曜でかなり逆転した」
金曜・土曜の「逆転劇」。その時、動いていたのが小池知事です。今月2日。
小池都知事「どこかでばたっと倒れてるかもしれませんが、それも本望だと思ってやりぬいていきたい」
コロナ対策への覚悟を語り、3日、都民ファースト陣営の16選挙区を電撃訪問。選挙後に自公の協力が必要な小池知事は動けないだろうと考えていた自民党。大きな誤算でした。
日本テレビと読売新聞が行った出口調査から分析すると、投票の際に重視した問題にコロナ対策をあげた人に小池都政について聞いたところ、評価すると答えた人は66%。コロナ対策を含む都政運営が評価されていることが覗えます。
その小池知事は5日、公明党の山口代表と会談し、都政を前に進めましょうと呼びかけるなど、さっそく動きを活発化させています。
そして、今回の選挙結果をうけ政府与党内で広がっているのが次の衆院選への危機感。自民党内では、「選挙の顔」として菅総理では厳しいという声が出始めているのです。こうしたなか野党は。
立憲民主党・安住国対委員長「都政に関する選挙ではありながら、やはりオリンピックへの対応や、コロナ対応についての政権に対する評価というのが、ある程度如実に出た選挙結果ではなかったかなと思います。総選挙(衆院選)の大変動を予感させるものはあったと」
ただ、都議選での立憲民主党の議席数は、共産党よりも少なく、身内からも「政権交代を狙う政党の結果ではない」との批判の声もあがっています。