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「悪口も書いてます笑」岸田ノートとは?

2021年9月1日 14:39
「悪口も書いてます笑」岸田ノートとは?

自民党総裁選への立候補を表明した岸田文雄前政調会長が31日、BS日テレ「深層NEWS」に出演。自身の戦略や、内閣改造・自民党役員人事、総裁選の先送り論について持論を展開。さらに「中身は絶対に見せない」と語る極秘の“岸田ノート”について、秘密を明かした。(※発言内容は抜粋)

――菅総理は来週にも、内閣改造と党役員人事を検討。ただ岸田さんが総裁選で勝てば、その後また人事を行うことに。菅総理がこのタイミングで行う人事にはどういう意味があると思うか?

もちろん総裁選挙の行方、勝敗はまだわからないわけですから、あらゆるケースを想定しておく中での人事だと思います。今おっしゃったような見方もあるわけですから、なおさら、人事をやる際に総理がなんで今、人事をやるのか、当然説明されると思います。

――先日、菅総理は二階幹事長と下村政調会長に対して、経済対策のとりまとめを指示。それを受け、下村氏は総裁選出馬を断念した。にもかかわらず、菅総理は人事で下村氏と二階幹事長を交代させる可能性。整合性がとれないのでは?

その流れを考えた場合に、もし整合性をとるとしたら、おそらく経済対策は今の役員でしっかり作ってもらって、それから人事なのかなと。そうでないと、いまおっしゃったようにつじつまが合わないかもしれない。いずれにせよ、いつ人事をやるのか、経済対策を誰がいつやるのか、その辺も見たうえで、評価したい。

――人事は来週前半にも行われると言われている。

そうなると経済対策(をとりまとめるのは)かなり忙しいのかなと思いますよね。

――仮に、岸田さんが幹事長を打診されたらどうする?

それは受けることはありません。今、私は総裁選挙に挑戦しようと手をあげたわけですから。そういった立場でしっかり日本の政治がどうあるべきかを訴えるべきです。ですから、それは絶対にブレることはありませんので。今言ったようなオファーはそもそもないでしょうけど、あったとしても受けるなんてことは絶対ないと思ってます。

――中曽根元総理は、総理になったら何をやるか、そしてそれを誰にやらせるか、そういうことを大学ノート20冊以上にまとめていた。岸田さんが出馬会見で示したノートには何が書いてある?

まずこのノートについては、中曽根元総理のような高尚な、立派な使い方ではなくて、日々国民の皆さんから聞いたこと、これを書き留めて、読み返す。こういったことが中心です。

話を聞いて聞きながらメモをとると話しづらい部分もあるので、聞いて、印象に残ったことを寝る前に思い返してみて、書き込んで寝る。そんなことで、大事な色々な声を忘れないように書いているので、総理になったらどうしてやろうかとか、そういうことを書いているわけではないですし、それ以外にも色々なことが書いてあります。

本当にね、人の悪口も書いてあるから笑。あまり人には見せられないわけですが笑。そういう使い方ですから、中曽根元総理のような立派な大政治家のノートと一緒にするのは僭越かなと思っています。

――総裁選挙での国会議員票の獲得、どのように戦略を立てているか?

基本的な戦略はまず国民・党員に向けてしっかりとメッセージを出すということ。いかに理解や支持をいただけるか。まずそれがあります。党員投票はだいたい9月17日に告示されると、数日の間には投票用紙が送り返され、数日のうえで大きな勝負が決まってしまう。その辺の雰囲気が国会議員にも影響し、最後は全体にも影響してくる、そういった流れになると思いますので、まずは党員に向けてのメッセージ、これをしっかり出し続ける。それが当面の大方針であると思っています。

――最新の世論調査では菅内閣の支持率は過去最低。岸田さんに風が吹いていると感じるか?

いえ、そういう風には思いません。別に私は反菅で選挙に臨んでいるわけではないわけです。自民党として幅広い選択肢を示して、結果として自民党が国民政党として、しっかり国民の声を聞ける、幅広い選択肢を持つ政党であることを示して、政治の信頼を回復しようと。そのために出ているわけですから、相手が誰であっても自分自身が今言った思いで発信することが大事です。菅内閣の支持率が下がったから有利とか不利とか、そういう発想はもともとありませんので。そういう言い方は適切ではないと思っています。

――9月中旬に菅総理が衆院解散に踏み切り、総裁選は先送りするとの報道が出てきた。(※31日夜)

解散の時期は総理が判断するものですので、とやかく言う立場ではありませんが、やはり総裁選挙は決められた日程で(やるべき)。3年に1度定例の総裁選挙ですし、党のルールに従って、日程も決まっているわけですから、これはやはり今自民党が国民の声を聞いてしっかりそれを政治に反映できる、そうした政党であるということを示すためにも、しっかり決められたとおりやるべきだと思います。これは大事なことだと思います。ぜひ総裁選挙はルール通りやることが大事だと私は思います。

――総裁選を先送りするというのは、やはりおかしい?

そうですね。それがまず基本です。総裁選挙はルールに従って、なおかつ党において具体的な日程まで決定しているわけですから、多くの国民が総裁選挙をやるべく、色々な思いでこの動きを見つめているわけですから。やっぱりしっかりやって信頼回復につなげることが大事じゃないかなと私は思います。