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新内閣発足“バランス重視”岸田流人事とは

2021年10月4日 20:15
新内閣発足“バランス重視”岸田流人事とは

第100代の総理大臣に選ばれた岸田総理大臣。新内閣を発足させます。老・壮・青のバランスを重視したという今回の“岸田流人事”から何が読み取れるのでしょうか。

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4日午後、国会で行われた首相を指名する選挙。

大島衆院議長(午後1時半すぎ)
「岸田文雄君を本院において内閣総理大臣に指名することに決まりました」

第100代となる岸田首相が誕生しました。

その後、官邸に入った岸田首相。新内閣の閣僚を正式に決め、午後4時前から閣僚名簿が発表されました。

ワクチン担当相として初入閣が決まったのは堀内詔子氏。

初入閣 堀内詔子ワクチン担当相
「このたび、女性も大臣3人拝命いたしております。そういった意味で女性としてもしっかりと責務を果たしてまいりたいと思います」

自民党総裁選で岸田首相らと戦った野田聖子氏。少子化担当相として再入閣することが決まりました。

再入閣 野田聖子少子化担当相
「今までコツコツとやってきたものを頂きましたので、国民のみなさんと将来、幸せを分かち合えるよう頑張りたいと思います」

内閣の要である官房長官には松野博一氏。

再入閣 松野博一官房長官
「誠心誠意努力をしてまいりますので、どうぞよろしくお願いします」

自民党の最大派閥、細田派の幹部で総裁選では一貫して岸田首相を支持しました。

岸田内閣の全20閣僚を見ると、半数以上の13人が初入閣です。これはいわゆる入閣待機組のベテラン議員と中堅・若手からの抜てき人事の両方を行った結果です。

40代の牧島・小林両氏が入閣しました。

牧島かれんデジタル相は44歳。デジタル政策に精通していて、自民党ではデジタル庁創設に向けての提言の取りまとめなどを行いました。

また、忍者姿で官邸に現れたこともあります。「忍者議員連盟」のメンバーとして、忍者の文化を海外に発信するよう当時の安倍首相に求めました。(2018年12月)

初入閣 牧島かれんデジタル相(44)
「国民のみなさまに政策をお伝えし実行する。その役割を果たせるようにつとめてまいります」

新設された経済安保担当相を務めるのが小林鷹之氏(46)。オレンジのネクタイ姿で官邸に入りました。このオレンジを自身の“テーマカラー”としていて、この色のネクタイを50本以上持っています。

甘利幹事長が座長の経済安全保障などの会議で事務局長などを務め、政策通として知られていました。

初入閣 小林鷹之経済安保担当相(46)
「国の独立生存、そして繁栄を確保していく。全力で取り組んでいきたいと思います」

初入閣組や若手の登用で“刷新”をアピールする岸田内閣。一方で自民党の議員からは、このような声が…

自民党議員
「この人事は甘利人事だよ。官邸より党のほうが強くなるだろう」

また、新型コロナ対策を担う3閣僚がすべて交代した事を懸念する声もあがっています。

自民党議員
「無理でしょ。みんないなくなって、専門家と初対面でやるんだよ。完全になめているよ」

こうしたなか、岸田首相が切ったカードが想定されていた衆院選日程の前倒しです。10月19日公示・31日投開票で行うと与党幹部に伝えました。

狙いについて自民党内では、新型コロナの第6波や野党に追及される前に選挙をした方が有利と判断したとの見方が広がっています。

この日程について野党は…

立憲民主党 安住国対委員長
「国会での丁寧な議論をへずして、わずか解散から1週間で選挙をやってしまおうというのは、岸田さんらしからぬ奇襲作戦に出てきたのかなと。化けの皮がはがれないうちに選挙をしようというですね、逆に焦ってるのかなとは思うんだけども」