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そのツイート違法かも 選挙運動ルールとは

2021年10月14日 19:29
そのツイート違法かも 選挙運動ルールとは

今月末に迫った衆議院選挙。選挙の投票日に「○○候補に投票を!」など、選挙運動と認められるツイートをするのは違法です。前回の参議院選挙では、ネット上の選挙運動の違反で17件が警告されています。何気ないつぶやきが選挙違反にも。有権者のルールをまとめました。

■前回の参議院選挙 ネットを利用した選挙運動の違反の警告数は17件

ネットを利用した選挙運動は、2013年に公職選挙法が一部改正されたことにより、解禁されました。しかし、何でも許されるわけではなく、ルールを知っていないと「うっかり違反」にもなりかねません。

警察庁によると、2019年の参議院選挙では、ネットを利用した選挙運動の違反の警告数は17件だったといいます。ほとんどが、SNSなどで公示前に「投票をお願いします」などの投稿をした事前運動でした。警察は投稿を削除してもらう対応をとったということですが、警察庁は「法令を確認した上で活動してほしい」としています。

■選挙運動“やっていいこと”“悪いこと” まずは前提から確認

そもそも選挙運動とは、特定の候補者の当選を目的として、有権者に働きかける行為のことをいいます。選挙運動が認められているのは、選挙の公示日(10月19日)から投票日の前日(10月30日)まで。投票日を含め、その期間以外の選挙運動は違法です。

また、18歳未満の選挙運動も禁止されています。違反した場合、1年以下の禁錮または、30万円以下の罰金に処することとされていて、一定期間、選挙権および被選挙権が停止されます。

■ウェブサイトやブログ、SNSの投稿はOK、有料のネット広告掲載はNG

その上で有権者は、投票日の前日までは選挙運動として、「○○候補に投票をお願いします!」など、特定の候補者を応援するウェブサイトやブログの更新、SNSの投稿やシェア、「いいね」をすることが認められています。

一方、選挙運動用のホームページや政党などから届いた電子メールを印刷して配ることや、有料のネット広告を掲載することは禁止されています。

■LINEやFacebookのメッセージはOK、電子メールや携帯SMSはNG

また、「○○候補に投票してほしい」などのメッセージを有権者からほかの有権者へ送る選挙運動については、送信する手段によって“やっていいこと”かどうかが変わります。

特定の候補者の当選を目的としたメッセージは、LINEやFacebookを利用すれば認められていますが、電子メールや携帯のSMSを使うことは認められていません。

LINEも電子メールも、同じようなメッセージ機能を持つにもかかわらず、なぜ違いがあるのでしょうか。

■湯淺教授「今の制度は時代遅れ」

ネットの選挙運動に詳しい、明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科の湯淺墾道教授に聞きました。

湯淺教授によると、ネットの選挙運動が解禁された当時は、LINEなどのメッセージアプリを使うことは想定されていなかったといいます。そのため現在の公職選挙法では、ネットの選挙運動の方法は、「電子メール」と電子メール以外の「ウェブサイトなど」といった大まかな分類になっているということです。

インターネットの通信方式から、携帯SMSは「電子メール」、LINEやFacebookは「ウェブサイトなど」に分けられるといいます。

有権者の選挙運動として、「ウェブサイトなど」は選挙前日まで認められていますが、「電子メール」はいまだに規制があり、認められていません。

湯淺教授は「(今の制度は)いいかげん時代遅れになっている。ウェブサイトとメールという区別にはふさわしくないサービスやアプリが、これから増えていくと思う」と指摘します。

さらに「今は本格的なネット選挙運動の時代になっている。だからこそ規制を緩和するのか、選挙の公正を維持するために規制を強化するのか、政府や国会も考えていくべきだ」と述べています。

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