放送法の解釈めぐり…野党が“政府の内部文書”入手? 高市氏“ねつ造でなければ議員辞職”
3日の国会では、野党議員が“政府の“内部文書”と主張する資料で追及しました。これに対し、岸田首相は“本当に政府のものか定かではない”と答弁。高市経済安保相は「ねつ造文書だ」と反発し、本物ならば「議員を辞める」との考えまで示しました。
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放送事業者のあり方などについて定めた放送法。3日、立憲民主党の小西議員は、政治的公平性の確保の解釈をめぐる政府の内部文書とされるものを、総務省の職員から入手したとして質問しました。
立憲民主党 小西洋之議員
「2015年5月に高市総務相が突如行った放送法の解釈。その内部文書」
政府はこれまで、放送の政治的公平性が確保されているかは、1つの番組をみて判断するのではなく、テレビ局が放送する番組全体をみて判断するとの原則的な解釈を示しています。しかし、小西議員はこの解釈を“安倍政権が極端な内容の番組ならば、1つの番組でも問題視する可能性があるという新たな解釈を加えた”と主張。内部文書とするものによれば、“当時の安倍首相側が、総務省に圧力をかけたことによって解釈が変更された”と訴えました。
立憲民主党 小西洋之議員
「言論報道の自由の根幹である放送法の解釈が政治的な圧力によってつくられたということが、認められていいとお考えでしょうか。お答えください」
岸田首相
「正確性や正当性が定かでない文書について、私から何か申し上げることはありません」
岸田首相は、本当に政府のものか定かではないと答弁しました。一方、小西議員は、入手した文書に“当時の安倍首相と高市総務相が電話で意見交換した内容が記載されている”と主張しました。
立憲民主党 小西洋之議員
「安倍首相からは“今までの放送法の解釈はおかしい”旨の発言。実際に問題意識を持っている番組を複数例示『サンデーモーニング』他。こうした会話、『サンデーモーニング』という言葉が安倍首相の口から発言があったのでしょうか」
高市経済安保相
「放送法について、安倍首相と何か打ち合わせをしたり、レクをしたことはございません。もしも、私と安倍首相の電話の内容が文書に残っているとしたら、私の電話に盗聴器でもついているのでしょうか。全くそれは、ねつ造文書だと私は考えております」
立憲民主党 小西洋之議員
「これをねつ造の文書だとおっしゃるのであれば、仮にこれが、ねつ造の文書でなければ、大臣そして議員を辞職するということでよろしいですね」
高市経済安保相
「結構ですよ」
高市経済安保相は、文書がねつ造でなければ議員辞職する考えを示した上で、非常に悪意を持ってつくられた文書だと強調しました。