次の衆議院選挙に向けた候補者調整を巡り、自民党と公明党が激しく対立しています。東京28区をめぐる自民党の対応に反発した公明党が、東京では自民党の候補者に推薦を出さない方針を伝えました。

連立政権そのものにも影響を及ぼしかねない決定ですが、公明党は最終的な方針だとして一方的に通告した形です。両党の亀裂は深刻なものになっています。

公明・石井幹事長「これまでの自民党との10増10減を巡る協議において、東京における自公の信頼関係は地に落ちたと言えると。従って、東京における自公間の協力関係は解消する」

公明党は東京28区の候補者調整を巡って自民党の対応に反発し、東京都の小選挙区では自民党の候補者に推薦を出さない方針を伝えました。さらに、今後、都議会議員選挙など都内では自民党と選挙協力をしないことや、都議会での協力関係を解消することも決めました。

今回の決定について、公明党の石井幹事長は「東京に限定する話だ。連立政権に影響を及ぼすことは考えていない」と強調しましたが、自民党幹部は「それについては、なんとも答えていない。着地点は、わからない」と述べています。

両党は30日に改めて協議しますが、公明党は「方針を変えるつもりは一切ない」としています。自民党内からは「お互いに感情論になっていて、落としどころが見えない」との声が相次いでいて、連立政権そのものへの影響も懸念される事態となっています。