米の“台湾防衛”姿勢 安倍元首相「もう少し明確に示すべき」
安倍元首相は9日、国際情勢の変化を受けて、アメリカがこれまで台湾問題でとってきた「あいまい戦略」を転換し、台湾を防衛する姿勢を「もう少し明確に示すべきだと思う」と述べました。
福井県で講演した安倍氏はあいまい戦略について「『アメリカは台湾を守るかもしれない』と思わせて中国を抑止し、『台湾を守らないかもしれない』と思わせて、台湾の独立派の暴走を抑えてきた」と説明した上で、次のように述べました。
「今はむしろ、その戦略を続けることは私は危険ではないかと思います。米国はあいまい戦略から、もう少し明確に、台湾を防衛するということを示すべきでないのかなと思います。戦争にしないということがとっても大切です」
安倍氏はまた、「日本が専守防衛だけでは相手がミサイルのボタンを押すハードルが低くなってしまう可能性があるから、最低限の打撃力(攻撃能力)を 持つべきだ」と述べました。