【解説】参院選まであと3日 争点“消費税” 与党は「現状維持」 野党は「引き下げ」「廃止」
投票先を選ぶ上で重要な政策、暮らしに直結する経済政策の中の「消費税」について、各党のスタンスを日本テレビ政治部の菊池部長と共に解説します。
■与党は「現状維持」 野党は「引き下げ」「廃止」
いま、国内ではあらゆる物の値段が上がる「物価高」の状態になっています。こうした中、現在10%の消費税について、自民党と公明党は現状維持のスタンスです。
一方、立憲民主党や日本維新の会、国民民主党は時限的に消費税を5%へ引き下げ、共産党は5%への引き下げ、れいわ新選組は廃止、社民党は時限的に廃止、NHK党も引き下げを訴えています。
つまり、消費税の現状維持を訴える与党と、廃止もしくは引き下げを訴える野党、という構図になっています。
日本テレビ・藤井貴彦アナウンサー
「消費税について、与党は現状維持、野党は引き下げや廃止など、物価が高騰する中、対策としての消費税減税は与野党で大きな対立軸の1つになっているようですね」
日本テレビ・政治部 菊池正史部長
「物価高の原因は、エネルギー価格の高騰と円安ですが、岸田首相は『エネルギー価格を抑えるために補助金を使っている』としていて、消費税の減税は必要ないとの立場です。実際、外国に比べるとインフレは抑えられている状況です。一方で野党は、消費税を減らせば家計の負担を直接軽減できるので、景気回復につなげていきたいという考え方です」
■補助金・減税…本当に景気は回復する?
藤井
「補助金や減税で、景気は確実に回復してくるのでしょうか」
菊池
「すでに長く景気は低迷し、成長もしていません。賃金も上がらないです。そのため、少し家計に余裕が出てきても、企業も含めて使うよりかは、貯金に回してしまうという傾向があります。補助金や減税が本当に景気回復のきっかけになるのかどうか、見極める必要があります」
「また、野党は、今回の選挙を見てもわかるように一枚岩になれておらず、共闘できていません。一致して『減税』を主張していますが、それを実現するために今後、国会などでどう連携していくのか、野党を支持する有権者には、その道筋を示す必要があると思います」