参院選の争点「物価高」解決策は? 「給付に近い政策はやむを得ない」指摘も
7月の参院選では、物価上昇への対策が争点となります。ウクライナ侵攻、円安など海外の出来事が要因のため、日本だけで解決策を打ち出すのは難しい面もあります。専門家は「各党が目先の“給付に近い政策”を打ち出すのもやむを得ない」と指摘しました。
■「物価高」参院選の争点 首相「緊急経済対策」の成果強調
有働由美子キャスター
「物価が次々と上がっているなか、7月の参院選では、対策が大きな争点になりますね」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「政府は物価上昇に対応するため、4月に緊急経済対策を決定しました。柱は、『原油の元売り会社への補助金の上限引き上げ』、『中小企業の賃上げに向けた施策』、『低所得の子育て世帯に子ども1人あたり5万円支給』などで、岸田首相は15日の会見で、その成果を強調しました」
有働
「どうしても、『場当たり的』という感じがしますが」
■“消費税減税・廃止”掲げる野党 「減税にインフレ抑制効果ない」指摘も
小栗
「一方の野党はというと、今度の選挙で全ての野党が“消費税の減税”もしくは“廃止”を掲げています」
「ただ、これについて、経済評論家の加谷珪一氏は『減税には、インフレそのものを抑制する効果はないので、抜本的な物価高対策とは言えない。また、消費税は社会保障の財源なので、代わりの財源をどこから確保するかも明示するべき』と指摘しています」
■与野党“打つ手なし” 物価高の解決策とは?
有働
「与党・野党ともに“打つ手なし”という感じですが、解決策はあるのですか?」
小栗
「今の物価高は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響だったり、円安の影響だったりと、海外の要因が主なんですよね。それだけに、日本だけで根本的な解決策を打ち出すのは、なかなか難しい面もあるんです」
「加谷珪一氏は、『各党が、目先のいわば“給付に近い政策”を打ち出すのも、やむを得ない面もある。ならば各党が、具体的に誰にどういう支援をしようとしているのかに注目して、違いを見定めていくべき』と話しています」
有働
「16日から実質的には選挙戦がスタートするわけですが、物価の話・給料の話は今回の選挙でnews zeroがこだわりますので、ぜひ投票の材料にしていただけたらと思います」
(6月15日放送『news zero』より)