予算案と政倫審めぐり攻防…与野党対立のポイントは
政治とカネの問題をめぐり衆議院の政治倫理審査会が開かれました。残りの安倍派幹部2人の政倫審は当初、1日午後に予定されていましたが、先送りになりました。なぜでしょうか?国会から伝えてもらいます。
政倫審が止まったのは来年度予算案の審議をめぐって与野党の対立がヒートアップしたためです。野党は徹底抗戦の構えです。第一弾として打ち出した予算委員長解任決議案の審議は引き延ばし戦術でおよそ4時間が経過したいまも、続いています。
立憲民主党の山井議員は、小野寺予算委員長について、「国会審議を裏金問題を隠すために打ち切り、予算案の採決を強行した」などと解任決議案の趣旨説明を行いました。時間は2時間55分間、これまでの記録2時間43分を塗り替えました。
──与野党が対立している点はどこなのでしょうか?
まず与党側は、今回の予算案には能登半島地震に対応するものも含まれているため、予算案の年度内成立を確実にしたい考えです。憲法の規定で2日までに予算案が衆議院を通過すれば年度内成立が確定するので、何がなんでも2日までの採決を目指しています。
これに対して野党側は与党側が政倫審と予算審議を同時に行おうとした事。採決を野党の同意なしで行おうとした事など与党側の強引な手法に強く反発しています。
ただ衆議院では与党側が数で勝っているため、野党側は引き延ばし戦術などを使って徹底抗戦するしかない状況です。
与党側から「昭和スタイルの日程闘争だ」と批判されていますが、立憲民主党の安住国対委員長も強気な姿勢です。
立憲民主党・安住国対委員長「この土日、政治日程大変だと思いますけども、キャンセルしてください。あんぱんも用意しました。水も用意しました。十分耐えられるだけのことはやります」
当初予定されていた安倍派の座長の塩谷氏、前事務総長の高木氏に対する衆議院の政治倫理審査会の開催も先送りになり、再開のめどがたたない異例の展開となっています。