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【全文】「政治資金の取り扱い 政治家が責任の自覚を」 松野官房長官(12/21午前)

2022年12月21日 15:55
【全文】「政治資金の取り扱い 政治家が責任の自覚を」 松野官房長官(12/21午前)

松野官房長官は、21日午前の会見で、政治資金パーティーの収入を巡り自民党の薗浦健太郎衆院議員が辞職願を提出する見込みであることに関連し「政治資金の取り扱いは1人1人の政治家が責任を自覚し適正に処理することが大切」と述べました。

<会見トピックス>
▽薗浦健太郎衆院議員
▽G7広島サミット
▽水素アンモニアの利用拡大
▽2030年冬季五輪
▽南西地域の国民保護

○松野官房長官
冒頭発言はございません。

――自民党の薗浦衆議院議員について伺います。政治資金パーティーの収入を巡り、東京地検特捜部が略式起訴する方向で調整していることを受け、今日午後にも議員辞職願を提出する見込みとなっています。受け止めと政治家としての説明責任について所見をお聞きします。

○松野官房長官
報道については承知をしていますが、個々の議員に関わることについて、政府としてお答えすることは差し控えさせていただきます。その上で、政治資金のことに関して申し上げれば、その取り扱いについては、一人一人の政治家がその責任を自覚し、法令に沿って適正に処理することが大切であります。国民に不信を持たれることがないよう政治家として常に襟を正す必要があると考えています。

――関連です。政治と金の問題で自民党議員が議員辞職というふうになればですね、政権にとってもダメージとなると思いますけど、そのあたりの認識をお願いします。

○松野官房長官
先ほど申し上げた通りでございますが、政治資金のことに関しましては、一人一人の政治家がその責任を自覚をして、法令に沿って適正に処理することが大切と認識をしております。

――来年のG7広島サミット開催に合わせ、各国首脳が広島市の原爆資料館を視察する方向で調整に入ったとの一部報道がありますが、事実関係について伺います。地元から被爆の実相を世界に伝えるために視察を実現するよう要望が出ておりますが、政府としてはこの点も踏まえ実現に向けてどのように働きかけていく考えかもあわせて伺います。

○松野官房長官
G7広島サミットの際の行事については検討を行っているところであり、何ら決まっているものではありません。いずれにせよ各国のハイレベルを含め、世界に被爆の実相をしっかりと伝えていくことは核軍縮に向けたあらゆる取り組みの原点として重要と考えます。来年のG7広島サミットではG7首脳が広島の地から核兵器の惨禍を二度と起こさない、武力侵略は断固として拒否するとの力強いコミットメントを世界に示すことができればと考えています。

――水素アンモニアの利用拡大にむけて、政府は関連産業を支援する新法を制定する方針だという一部報道があります。法案の国会提出をふくめた検討状況をお伺いします。

○松野官房長官
水素アンモニアは、発電、運輸、産業など幅広い分野での活用が期待され、カーボンニュートラルに向けた突破口となるエネルギーであります。
これらについて、大規模かつ強靱なサプライチェーンを国内外で構築するため、国家戦略のもとでクリーンな水素アンモニアへの移行を求めるとともに、既存燃料との価格差に着目しつつ、事業の予見性を高める支援や、需要拡大や産業集積を促す拠点整備への支援を含む規制・支援一体型での包括的な制度の準備を早期に進める方針であります。

――2030年冬季五輪・パラリンピック招致について伺います。札幌市とJOCは昨日、東京五輪を巡る汚職、談合事件や30年大会の開催都市決定先送りを受けて、積極的な機運醸成活動を当面休止すると発表しました。長官はこれまで札幌五輪招致について「JOCと札幌市の動きを見守る」と述べてこられましたが、あらためて今回結果として後退した両者の動きをどう評価するでしょうか。また、岸田総理は11月30日の参院予算委員会で五輪関連の汚職、談合事件について、政府として検証を含めた対応を検討する方針を示しましたが、その後の検討状況はどうなっているのか伺います。

○松野官房長官
昨日、札幌市とJOCが2030年冬季オリンピックパラリンピックの招致活動について、今後の進め方の見直しを発表したことは承知しています。
政府としては、大会の招致については、札幌市民をはじめ、国民の皆様の支持を得ていくことが重要だと考えていますが、今回の招致活動の見直しは、札幌市やJOCが、国民の皆様から幅広く大会招致について理解を得るために行われたものと承知をしています。2030年の冬季オリンピックパラリンピックの招致については、現在、招致活動の主体である札幌市とJOCが共同してIOCと継続的な対話を行っている段階であり、政府としては引き続き、札幌市、JOCの動きを見守ってまいりたいと考えております。
また、今後の大規模な国際大会の運営の透明化、公正化に向けては、スポーツ庁とJOCが中心となって立ち上げたプロジェクトチームにおいて、現在、指針の策定に向けた検討が行われているところと承知しております。
詳細はスポーツ庁にお尋ねをいただきたいと考えております。

――国民保護の取り組みについて伺います。新たな国家安全保障戦略では、国民保護に関する記述が大幅に拡充され、南西地域を含む住民の迅速な避難の実現のため様々な種類の 避難施設の確保などを行うとされました。南西地域を明記したことを含めこうした記述とした狙い、来年度予算などで具体的にどのような取り組みを講じていく考えか伺います。

○松野官房長官
有事の際の住民避難等の国民保護は極めて重要な課題であり、特に離島が多くある南西地域については輸送手段に大きな制約があるため、国民の保護に関する基本指針においても沖縄県について、国が特段の配慮をするとされているところであります。現在、国、沖縄県および先島5市町村は有事の際の対応に万全を期すため、協力して検討を行っているところであり、まずは来年3月に予定されている住民避難のための図上訓練の実施に向け必要な協議を行っており、国として引き続き積極的に取り組む考えであります。また、避難施設については、一定期間滞在可能な施設とする場合に求められる仕様や設備に要求される性能等について様々な視点から調査を行うべく、令和4年度第二次補正予算において必要な措置を計上していると承知しています。こうした取り組みを含め、国民保護の体制を強化するため必要な予算措置を検討しているところであり、引き続き国民保護の取り組みに万全を期してまいりたいと考えております。