【全文】総理発言の修正「総理秘書官が気づき、訂正求めた」 松野官房長官(12/15午前)
松野官房長官は、15日午前の会見で、増税をめぐる岸田総理の発言を自民党が修正したことについて、「総理の実際の発言と異なる紹介がされたことに、きのう総理秘書官が気づき訂正を求めた」と述べました。
<会見トピックス>
▽岸田首相発言の修正について
▽知床半島沖の観光船沈没事故
○松野官房長官
冒頭発言はございません。
――防衛費増額の為の増税の必要性を指摘した岸田総理の発言について伺います。自民党は「今を生きる国民が自らの責任として対応すべきものだ」などと発言したと発表していました。けれども、昨日、国民とした部分は誤りで、実際には「我々」と発言していたと修正しました。事実関係と、この総理発言の趣旨について改めて伺います。
○松野官房長官
お尋ねの自民党役員会における総理の発言については、実際には「今を生きる国民が自らの責任として」ではなく、「今を生きる我々が自らの責任として」と発言したものと確認され、自民党の記者会見録において訂正されたものと承知をしています。
いずれにせよ、総理の発言は、国民の皆様の平和で豊かな暮らしを守るために、また私たちの世代が未来の世代に責任を果たすために、ご協力をお願いする趣旨で申し上げたものと承知をしています。
――自民党の茂木幹事長が岸田文雄首相の発言を記者会見で紹介したのが13日正午頃でしたが、自民党がホームページで発言を修正したのは14日の夜になってからだった。この間、14日午後の長官の会見で、記者から首相の発言について質問が上がるなど修正のタイミングはあったかと思うが、なぜ修正が14日夜まで遅れたのか理由を伺う。
○松野官房長官
自民党の記者会見において、総理の、実際の発言と異なる紹介がされたことにきのう総理秘書官が気づき、訂正を求めたものと聞いています。
――北海道知床半島沖の観光船沈没事故で運輸安全委員会は船首付近のハッチの蓋が密閉されず、海水が入って沈没したとする経過報告書を公表しました。運航会社には安全危機管理規程の軽視に加え、国による監査や検査にも実効性がなかったと指摘していますが、報告書を受けた今後の対応等について伺います。
○松野官房長官
運輸安全委員会が本日公表した経過報告では船首甲板部のハッチから浸水により沈没に至るメカニズムを分析するとともに、ハッチの点検、避難港活用など早急に講じるべき対策について、国土交通大臣に意見を述べたものと承知をしています。これを受け、国土交通省において、年内に予定されている知床遊覧船事故対策検討委員会の取りまとめへ反映するなど、必要な対策を図っていくものと考えます。
また、6名の方が依然行方不明となっていることから、捜索の継続を望む家族のご意向も踏まえ、引き続き気象海象の条件が許す限り、巡視船艇、航空機等による行方不明者の捜索を継続していく考えであります。政府としては二度と今回のような痛ましい事故を起こさないよう、しっかり取り組んで参りたいと考えております。