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【全文】中国海軍艦艇が日本領海内航行「強い懸念を伝えた」 松野官房長官(12/19午後)

2022年12月19日 17:51
 【全文】中国海軍艦艇が日本領海内航行「強い懸念を伝えた」 松野官房長官(12/19午後)

松野官房長官は、19日午後の会見で、中国海軍の測量艦が鹿児島県屋久島周辺の領海内を航行したことに対し、中国側に「強い懸念を伝えた」ことを明らかにしました。

<会見トピックス>
▽中国海軍の動向
▽鳥インフルエンザ

○松野官房長官
冒頭発言はございません。

――中国海軍の動向について伺います。おととい、沖縄県の南の太平洋航行中の空母で戦闘機の発着が行われたほか、けさは測量艦が屋久島周辺の日本領海内を航行しました。日本の安全保障関連3文書の決定に中国が反発した直後の動きとなりますが、政府見解と対応を伺います。

○松野官房長官
12月16日、空母を含む中国海軍の艦艇5隻が沖縄本島と宮古島の間を南下し、その後、沖縄県南方の太平洋において、艦載戦闘機の離発着を含む活動を行っていることを確認しました。また、本日午前6時台から午前10時台にかけて、中国海軍の測量艦1隻が屋久島及び口永良部島周辺の我が国領海内を航行したことを確認しました。これらに対しては、海上自衛隊の各種アセットによる監視等を行うとともに、空母の艦載戦闘機の飛行に対しては、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させる等の対応を行いました。
また、測量艦の領海内航行について、我が国周辺における中国海軍艦艇等のこれまでの動向を踏まえ、外交ルートを通じて、我が国の強い懸念を伝えた他、我が国周辺の海空域において活動を活発化させている最近の中国軍の活動全般に対して、我が国として、関心表明をしかるべく行っています。今回の中国海軍の活動の意図・目的については、確たることをお答えするのは、さし控えたいと思いますが、その上で、近年の中国による我が国周辺における軍事活動について申し上げますと、ますます拡大、活発化の傾向にあり、今回の測量艦の領海内航行についても、その一環とみられ、また、この空母は、本年5月にも、太平洋において300回を超える艦載機の離発着を含む活動を行っており、今回も同様の活動を通じ、空母等の運用能力や、より遠方の海空域における作戦遂行能力の向上を意図している可能性があります。
こうした点を踏まえ、引き続き高い緊張感をもって警戒監視などの対応に万全を期していく考えであります。

――鳥インフルエンザについて伺います。福岡県糸島市の養鶏場で、鳥インフルエンザが確認され、本日から5万羽の殺処分が行われている。政府としての対応をお聞きします。

○松野官房長官
本日、福岡県糸島市の養鶏場において、高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されました。
今シーズン、福岡県では初めての発生例であり、本日朝、野中農林水産副大臣が福岡県知事とオンラインで面会し、発生状況や県の対応について意見交換を行いました。引き続き、県と緊密に連携し、必要な支援を実施していく考えであります。
また、全国的に見て、例年を上回るペースで発生していることを踏まえ、政府において、さらなる対応の強化について、スピード感を持って検討を進めているところであり、引き続き、対応に万全を期してまいりたいと考えております。