総務省「“大臣レク”あった可能性が高い」 高市大臣「自信をもって否定」も…自民党幹部から“苦しい”の声
放送法に関する行政文書を巡り、高市経済安保担当相が存在を否定した“大臣レク”について、総務省は「あった可能性が高い」との認識を示しました。高市経済安保担当相は「自信をもって、改めて否定をさせていただきます」と述べ、“文書の内容は不正確”だと反論しています。
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13日の参議院・予算委員会で野党側が追及したのは、2015年2月13日の“大臣レク”についてです。
立憲民主党 福山哲郎議員
「どうも総務省がですね、“大臣レク”があったやもしれないと、あったかもしれないというお話が、けさ飛び込んでまいりました」
高市経済安保担当相は8日、「このようなレクを受けたはずもございません」と主張していました。
立憲民主党 福山哲郎議員
「総務省、この“大臣レク”があった、実際にあったかどうか」
総務省の担当者は――
総務省 小笠原情報流通行政局長
「約8年前でもあり記憶は定かではないが、日頃、確実な仕事を心がけているので、上司の関与を経て、このような文書が残っているのであれば、同時期に、放送法に関する“大臣レク”を行われたのではないかと認識している。2月13日に、“放送関係の大臣レク”があった可能性が高いと考えられます」
8年前のことで、文書の作成者や同席者が個々の内容まで覚えてないと述べた一方で、“レクがあった可能性が高い”と答えたのです。
立憲民主党 福山哲郎議員
「『“大臣レク”は行われたかもしれない』と言われているんです。そしたらこの紙、ねつ造じゃないですね、高市大臣」
高市経済安保相
「何月何日の何時にどのレクがあったかということについては、これは確認のとりようがございませんが、しかし、紙に書かれてある内容は自信をもって、改めて否定をさせていただきます」
高市経済安保相は、「何月何日の何時にどのレクがあったかは、確認がとりようがない」と述べました。
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さらに野党は、放送法の政治的公平性が確保されているかについて、極端な場合、1つの番組でも判断するとした政府の「補充的解釈」を巡り――
立憲民主党 福山哲郎議員
「公権力が報道機関を規制するための基準なんて、そもそも、憲法想定してないんですよ、全くおかしい。総理、ちょっとここは決断して、1回立ちどまって考えようと言っていただけませんか」
岸田首相
「放送法の解釈について、従来の解釈を変更することなく、補充的な説明を行ったものであるという説明をしておるわけです。こうした考え方を維持しているものであると理解をしています」
一方、岸田首相は、「『レクは行われた可能性が高い』と報告があった」とした上で、放送法に関するレクか、他の内容のレクだったかなどについて、「文書の正確性の確認を総務省で行ってもらいたい」と述べました。
この問題について総務省の関係者からは、「やっと役所が認めたので、ほっとした」「役人が犠牲になることは勘弁してほしい」といった声が聞かれました。さらに、自民党幹部からは「高市大臣は苦しいな」との声もあがっています。