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「安保理改革に弾みを」非常任理事国選出受け 官房長官 午前会見 (6月10日)

2022年6月10日 13:04
「安保理改革に弾みを」非常任理事国選出受け 官房長官 午前会見 (6月10日)

松野官房長官は10日午前の会見で、日本が国連総会で、安保理非常任理事国に選出されたことについて、「非常任理事国としての活動を通じ、実績を積むことで、常任理事国入りを含む安保理改革に弾みをつけていきたい」と意欲を示しました。


<会見トピックス>
▽閣議概要

▽岸田首相のアジア安全保障会議出席

▽拉致問題啓発で電子図書館

▽国連非常任理事国入り

▽水際対策の更なる緩和

▽国交省統計書き換え問題

▽SNS事業者への対応

▽ウクライナ穀物輸出

▽日韓首脳会談

会見の概要は以下の通りです。

○松野官房長官
閣議の概要について申し上げます。

国会提出案件19件、法律の公布、政令、人事が決定されました。

大臣発言として国土交通大臣から令和4年度版水循環白書、首都圏白書、土地白書、観光白書および交通政策白書について。

二之湯大臣から、防災に関してとった措置の概況および令和4年度の防災に関する計画について。

経済産業大臣から、外為法に基づくロシア連邦に対する制裁措置を実施するための輸出貿易管理令の改正について。

岸田総理大臣から海外出張不在中の臨時代理について、それぞれご発言がありました。

次に、岸田総理大臣は本日6月10日から11日までの日程でシンガポールを訪問する予定であります。

訪問中、岸田総理大臣はシャングリラ・ダイアローグ(アジア安全保障会議)において、基調講演を行い、ウクライナを含む現下の国際情勢や、厳しさを増す地域の安全保障環境、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取り組み等、我が国の外交安全保障政策についての考えを世界に発信する予定であります。

また、今回の訪問はシンガポール政府からの公式訪問の招待を受けたものであり、岸田総理は滞在中、日シンガポール首脳会談を行い、ウクライナ情勢を含む地域および国際社会の諸課題に対する連携や、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力のさらなる促進および2国間関係の一層の強化を確認する予定であります。

次に、拉致問題の啓発活動についてご報告をします。

政府は、拉致問題の啓発、特に若い世代への啓発に力を入れて取り組んでいますが、お手元の資料にありますように、令和4年度の新規事業として、飯塚耕一郎さんを主人公とした電子版コミック「母が拉致された時 僕はまだ1歳だった」を教育現場に無償貸与する電子図書館を本日スタートさせます。

また、同電子版コミックやアニメ「めぐみ」等を題材とした作文コンクール2022についても、本日から募集を開始します。

そして、これについての動画付きバナー広告を各種SNSに掲載をいたします。

今後とも拉致問題の啓発活動に力を入れて取り組んで参ります。

私からは以上でございます。

――国連安保理の非常任理事国入りについて。

国連総会の選挙で日本が加盟国で最も多い12回目の当選を果たした。

ウクライナ情勢や北朝鮮などをめぐって安保理が機能不全に陥っているという批判が高まる中、国連改革を含めどのような役割を果たしていく考えか。

○松野官房長官
現地時間9日、日本は国連総会において、安保理非常任理国に選出されました。

2023年1月1日から2年間の任期を務めることになります。

常任理事国であるロシアのウクライナ侵略や安保理決議違反を繰り返し、日本、地域、国際社会の平和と安全を脅かす北朝鮮の核・ミサイル活動に対して、安保理は有効に機能できていない現状にあり、今はまさに試練の時といえます。

その一方で、引き続き多くの国が安保理を含む国連の事態の打開を期待をしているのも事実であります。

日本は各国との緊密な意思疎通と丁寧な対話を通じ、安保理が初期の役割を果たすよう協力していく考えであります。

その中で、法の支配に基づく国際秩序の維持強化を目指していく考えであります。

日本が非常任理事国を務めるのは、今回で全国連加盟国中最多の12回目となります。

これはこれまでの日本の国連への貢献に対する各国の信任の一端を示すものと考えます。

非常任理事国としての活動を通じ、日本が国際社会の平和と安全の維持に貢献する能力と意思を持つことを示し、実績を積むことで、日本の常任理事国入りを含む安保理改革に弾みをつけていきたいと考えています。

同様に安保理のみならず、総会を含む国連全体の機能強化にも努めていきます。

安保理の任期を通じ、日本として普遍的価値を守り抜き、国際社会を主導する覚悟を持って各国と緊密に協力連携をしていく考えであります。

――関連。

投票結果について各国の信任を得たという説明があったが、アフリカエリアのモザンビークが192票を獲得したのに対し、日本は184票とエリア別で選出された5か国で最少だった。

この結果をどう分析し、将来の常任理事国入りに向けたさらなる支持拡大にどのように取り組まれるか。

○松野官房長官
今回当選した5か国間で得票数に若干の幅があることは事実でありますが、大多数の加盟国が日本の安保理理事国への選出を支持し、国連憲章に沿って、日本が当選したことに何ら変わりはありません。

非常任理事国としての活動を通じ、日本が国際の平和と安全の維持に貢献する能力と意志を持つことを示し、実績を積むことで、日本の常任理事国入りを含む安保理改革に弾みをつけていきたいと考えております。

また先ほども述べましたけれども同様に、安保理のみならず、総会を含む国連全体の機能にも努めていく考えであります。

――水際対策について。

本日から訪日観光客の入国手続きが再開された。

新型コロナで往来が途絶えて以降、約2年ぶりで地域経済再建への期待の一方、感染再拡大への懸念もある。

改めて、再開の意義と、1日2万人の入国枠のさらなる緩和の見通しを伺う。

○松野官房長官
新型コロナ対応にあたっては、平時への移行期間として、最大限の警戒感を維持しながら、徐々に社会経済活動を回復していく考えであり、水際対策についても、感染拡大の防止と社会経済活動のバランスを取りながら、段階的な緩和を進めているところであります。

この中で、本日より1日2万人目途の上限の範囲内で添乗員が同行するパッケージツアーに限定をして、訪日観光客の受け入れを再開したところであり、訪日旅行再開が地域経済の活性化等に繋がることを期待をしているところであります。

また、観光庁において実証事業で得られた知見も反映し、感染拡大防止のために留意すべき事項などを整理をし、公表した外国人観光客の受け入れ対応に関するガイドラインを各関係者に十分理解し、順守していただくよう、引き続き、周知に努めてまいりたいと考えております。

今後の水際対策のあり方については、段階的に平時同様の受け入れを目指していきますが、外国人観光客の入国を含めた内外のニーズも踏まえた上で、入国者総数の管理も含め、検疫体制や防疫体制の実施状況等を勘案し、新型コロナなど内外の感染状況や、主要国の水際対策の状況等を踏まえながら、適切に判断をしていく考えであります。

――国交省による建設工事受注動態統計の書き換え問題について。

紙の調査票だけではなく電子データで提出された調査票もオンライン申請を導入した2004年度から17年間にわたって書き換えが行われていた。

電子データの書き換えの具体的な件数は把握しているか。

把握していない場合その理由はなぜか。

また今後、公文書のデジタル化が改ざん防止の有力な対策とされているが、今回の事案に対してどう対応できるのか。

電子データの書き換えについて評価し改めて検証しなければならないのではないか。

政府の見解を。

○松野官房長官
報道に関しては1月14日に公表された建設工事受注動態統計調査の不適切処理に関わる検証委員会の報告書において、電子申請で提出していただいた調査票についても、複数月分の合算処理が行われていたことが事実認定され、公表されていたものと承知をしております。

その上で、国土交通省における遡及改定検討会議においては統計の遡及改定に向けた必要性を踏まえ、二重計上など不適切処理の累計ごとに影響額を算出していますが、電子申請と紙とを分けて影響額やその件数を算出することは行っていないと聞いています。

いずれにせよ、紙であるか、電子申請であるかを問わず、不適切な処理はあってはならないものであり、紙と電子申請の双方を念頭に置いた再発防止策の検討を進め、公的統計の信頼回復に向け、全力で取り組んでいく考えであります。

――SNS事業者への対応について伺う。

総務省の有識者会議が昨日インターネット上の誹謗中傷対策に関する素案をまとめ、大手SNS事業者に情報開示を促す法的枠組みの必要性について言及した。

特に海外の大手SNS事業者に対しては任意で情報開示を求めることには限界があり、法的根拠を作るべきだとの議論がこれまでもあった。

立法措置を含めた政府の今後の対応について。

○松野官房長官
6月9日に総務省においてプラットホームサービスに関する研究会が開催をされ、これまでの経緯をふまえた論点案が議論されたところであります。

特に誹謗中傷などの対策については事業者による自主的な取り組みを原則としつつ事業者の透明性、説明責任の確保のため行動規範の策定とその順守を求めることや法的枠組みなど行政の一定の関与について検討をすることが必要とされています。総務省においては夏頃に議論のとりまとめを行い、必要な取り組みを行っていくものと承知しています。

――ロシアによる黒海の港湾封鎖に伴い、ウクライナの穀物輸出が滞っている問題を受け、今月下旬にドイツで開かれるG7サミットで、日本政府がG7とともにルーマニアを経由する代替輸出ルートの確保に向けた支援を検討していることが分かったと一部報道がある。

食料危機にひんしている中東やアフリカ諸国への支援も必要だが、政府の現状認識と検討状況は。

○松野官房長官
ロシアによるウクライナへの侵略により、世界的な穀物生産国であるウクライナからの穀物輸出が停滞していること等により、穀物価格が高騰するとともに、世界的な食糧不安の恐れが増していると認識をしています。

特にウクライナ産穀物への依存度が高い中東およびアフリカにおける影響は深刻であり、国連世界食糧計画の発表によれば、過去最大の 2億7600万人が食糧不安に直面していると承知をしています。

かかる状況も踏まえ、わが国としては、G7をはじめとする国際社会や国際機関と連携し、引き続き今次情勢の影響を受けている国に寄り添った支援を検討していく考えであります。

――国連改革について。

日本は改革の必要性を訴えている立場として、今後どのように推し進めていく考えなのか、具体的にあれば。

○松野官房長官
ロシア及び中国の拒否権行使による安保理決議案の否決は、拒否権の問題を改めて浮き彫りにしました。

国連安保理については、創設以来 75 年以上が経過した国際社会の現実を反映するよう改革し、増大する国際社会の諸課題について、より効果的に対処できるようにすべきであり、わが国は長年その必要性を訴え、積極的に活動してきています。

各国の利害が複雑に絡み合う安保理改革は簡単ではありませんが、我が国として日本の常任理事国入りを含む安保理改革の実現や国連全体の改革機能強化に向け、引き続き多くの国々と協力をし、リーダーシップをとっていく考えであります。

――韓国の尹大統領は9日、今月末にスペインで開かれるNATO首脳会談の場で岸田首相と会談する方向で準備をしていると発言。

実際の検討状況、調整状況について。

○松野官房長官
ご指摘の日韓首脳会談については何ら決まっていません。

いずれにせよ日本政府としては日韓関係を健全な関係に戻すべく、日本の一貫した立場に基づき韓国側と緊密に意思疎通をしていく考えであります。