岸田首相 ウクライナ“電撃訪問”の成果と今後の課題とは?
岸田首相はウクライナへの電撃訪問を終え、経由地のポーランドから帰国の途につきました。今回の訪問の成果と今後の課題について、増田理紗記者のリポートです。
ゼレンスキー大統領との首脳会談を終え、列車でポーランドに出国した岸田首相は、首都・ワルシャワに移動し、ポーランドのモラウィエツキ首相、ドゥダ大統領と相次いで会談しました。
ポーランドはNATO(=北大西洋条約機構)の中でも、戦闘機や戦車の供与を積極的に表明し、ウクライナ支援の「拠点」となっている国です。岸田首相はドゥダ大統領に対し、「ポーランドは最前線で大きな役割を果たしている」と強調しました。また、自身のウクライナへの電撃訪問でもポーランド政府の協力を得たとして、謝意を伝えました。
岸田首相「日本は今年のG7議長国として、ポーランドとも連携しながら、国際社会が結束して、ウクライナをしっかり支えていくよう、リーダーシップを発揮していきたいと考えています」
岸田首相は、5月の広島サミットを、G7として「ウクライナへの連帯は揺るぎない」とのメッセージ発信の舞台にしたい考えです。今回のウクライナへの電撃訪問は、サミットの議長として、その「決意」を見せる意味で一定の成果をあげました。
一方で、戦争終結の兆しは見えません。訪問の裏では、中国とロシアの首脳が蜜月ぶりをアピールし、法の支配に基づく国際秩序を脅かしています。
岸田首相にとって、今回の訪問の成果、リーダーシップの真価が問われるのは、まさにこれからです。