岸田首相 サウジで首脳会談 脱炭素技術で協力連携強化へ
サウジアラビアを訪問中の岸田首相は、ムハンマド皇太子と首脳会談を行いました。両国の関係を強化する、新たな構想の実現を目指すことで合意したものとみられます。
会談で岸田首相は、中東を将来のクリーンエネルギー供給の拠点とすることを目指す、「グローバル・グリーン・ジャーニー構想」を打ち出す考えです。ムハンマド皇太子と、この構想の実現を目指すことで合意したものとみられます。
背景には、サウジアラビアなどの産油国が石油依存からの脱却を図っていることがあり、日本の脱炭素技術を提供することで関係強化につなげたい考えです。日本のクリーンエネルギー技術の新たな売り込み先として開拓するねらいもあります。
また、ロシアのウクライナ侵攻を受け、エネルギー市場が不安定化する中、市場の安定化に向けた協力についても話し合うことにしています。
さらに、外交・安全保障分野でも関係を深めるため、外務大臣レベルの戦略対話をできるだけ早く立ち上げることでも一致する見通しです。
ロシアや中国を念頭に、力による一方的な現状変更は認められないとの価値観を共有したい考えです。