×

焦点は“政治とカネ”…通常国会召集 自民党・安倍派は

2024年1月26日 20:33
焦点は“政治とカネ”…通常国会召集 自民党・安倍派は
第213通常国会が26日に召集されました。自民党の派閥の裏金事件をうけ、「政治とカネ」の問題が最大の焦点となります。

   ◇

雲ひとつない晴天。降り注ぐ穏やかな日差しとはうらはらに、26日から始まった通常国会には、国民から厳しい視線が注がれています。

岸田首相
「政治とカネの問題を通じて、国民は我々、自民党に厳しい目を注いでいます」

今国会で焦点となるのは「政治とカネ」の問題。午後の衆院本会議には、安倍派の幹部らが出席する一方、今月7日に逮捕され、東京拘置所に勾留中の安倍派の議員・池田佳隆被告は欠席しました。

池田被告は、秘書とともに安倍派側から受け取っていたパーティー券収入のキックバック、約4800万円分を収入として記載せず、収支報告書にウソの記載をしたとして26日、東京地検特捜部に起訴されました。

関係者への取材によると、池田被告は特捜部の家宅捜索を受ける前、記録媒体を壊すなど、虚偽記載に関する資料の廃棄を秘書に対し指示していたとみられています。

こうしたなか、かつて安倍派で事務総長を務めていた松野前官房長官が26日、初めて裏金問題について会見を行いました。

自民党安倍派 松野前官房長官
政治資金の取り扱いにつきまして、関係者の皆様方に多大なご迷惑をおかけし、また国民の皆様に大きな政治不信を招いたことに関しまして、清和政策研究会の常任幹事の1人として心からおわびを申し上げます」

こう謝罪した一方、事務総長在任中は、パーティーの収支には関わっていなかったと述べました。また、自身が派閥から受けたキックバック1051万円については、会合の費用など政治活動に使ったとし、不正や私的な利用はなかったと述べました。

政治的な責任をどうとるのかについては次のように述べ、今後も自民党で議員を続ける考えを示しました。

自民党安倍派 松野前官房長官
「法的なものは別として、政治的責任が自分にないと申し上げたこともございません。説明責任をしっかりと果たしていくとともに、自分に与えられた課題に取り組んでいくことで果たしてまいりたいと考えております」

   ◇

立憲民主党 泉代表
「本来、割かなければいけない体力をこの裏金、派閥、自民党内の、しかも不祥事に時間を割かねばならないのか。これこそが皆さん、国難じゃないでしょうか」

29日には「政治とカネ」について集中審議が予定されていて、野党側は厳しく追及する考えです。