石破首相が所信表明演説「他党にも丁寧に意見聞く」“103万円の壁”引き上げも明言
国会では29日午後、衆議院本会議で石破首相が政権の重要課題などについて説明する「所信表明演説」を行いました。少数与党となって以降、初の本格的な国会論戦を迎える石破首相は、演説で「他党にも丁寧に意見を聞く」と強調しました。
議場の様子についてある自民党幹部がこう言っていました。「嵐の前の静けさ」と。29日の議場、与党の「拍手」もまばら、前回は大きかった野党の「野次」も静か。30日からの「未体験ゾーン」と言われる少数与党国会の激しい論戦を前に与野党双方様子見だった、と言えそうです。
その中で行われた石破首相の所信表明演説ですが、国会論戦で「他党にも丁寧に意見を聞く」と強調しました。
石破首相
「自由民主党と公明党の連立を基盤に、他党にも丁寧に意見を聞き、可能な限り 幅広い合意形成が図られるよう、 真摯に、そして謙虚に、国民の 皆様の安心と安全を守るべく、取り組んでまいります」
演説の冒頭、石破首相は野党各党に対して、「各党派が真摯に政策を協議しよりよい成案を得るべきだ」と協力を呼びかけました。首相周辺は「国民民主党のことを意識した演説だ」と話しています。
石破首相
「党派を超えて優れた方策を取り入れるべく、最大限の工夫を行ってまいりました。いわゆる『103万円の壁』については、令和7(2025)年度税制改正の中で議論し引き上げます」
石破首相は国民民主党が主張する「103万円の壁」の引き上げを明言したほか、「ガソリン減税」についても、「見直しに向けて検討し、結論を得る」と強調しました。