【直前】「旧派閥の人たちが…」総裁選は27日に投開票へ 地元議員はどう動く 自民党本部前からFBS記者が中継
事実上、次の総理大臣を決める自民党総裁選は27日、投開票を迎えます。東京の自民党本部前には、FBSの樋口記者がいます。最終判断を前に、地元議員の動向を伝えてもらいます。樋口さん。
■樋口淳哉記者
はい。私はきょう午前から、国会周辺で取材を続けています。後ろに見える自民党本部では、27日に迫った総裁選の会場準備などが着々と進められていました。
1回目の投票で過半数を獲得する候補はおらず、上位2人による決選投票が確実視されていますが、地元、福岡の国会議員はどう動くのか直撃しました。
衆議院福岡2区選出で防衛副大臣の鬼木誠議員は。
■小林氏に投票・鬼木誠衆議院議員
「私は小林鷹之候補の推薦人になっていますので、投票は小林鷹之にいれます。政策の各論においても国家観においても素晴らしい人材なので、最後までやり抜きたいと思います。」
鬼木議員が所属していた旧森山派はすでに解散していて、当時の派閥のメンバーで歩調を合わせる動きもないということです。
その一方で、他の旧派閥では「まとまる動き」がみられることを明かしました。
■鬼木議員
「大きな塊は終盤になると動いている様子も垣間見えています。旧派閥の人たちがですね。集団でこっちにつくみたいなケースや、こっちの人たちをこっちに引き寄せるみたいな動きもあったり、あす投票日ということで動きが活発になってきているように感じます。引き剥がしみたいなこともあるが、小林陣営は結束して最後までやりきれると思います。」
旧岸田派で福岡7区選出の藤丸敏衆議院議員は。
■林氏を支持・藤丸敏衆院議員
「岸田さんからの流れの林候補に入れます。今回残れないかもしれないが、次につながるように。」
旧岸田派の“仲間”として、林氏に投票することを明言しました。
■藤丸議員
「派閥という縛りは、もうない。こうしなければならないとか、こういうふうしようとかいうのはないけれども、今までずっと一生懸命、一緒にやってきて、その仲間が出るということだから応援してやろうと。」
地元議員に聞く 誰に投票?
同じく旧岸田派の松山政司参議院議員は、投票する候補者の明言は避けたものの、周辺からは旧岸田派の林氏の名が挙がっています。
■松山政司参議院議員
「今回、岸田政権がやってきた政策、私は高く評価をしておりまして、こういった政策をしっかり引き継いでいけるリーダー、しっかり日本外交、岸田外交を受け継いでいけるようなリーダーになってほしいというふうに思っています。」
小泉氏、石破氏、高市氏の3人の候補者の中から、2人が決選投票に進むとみられている中、決選投票となった場合の投票先については、各議員が明言を避けました。
■鬼木議員
「(決選投票が)どういう組み合わせになるかは最後まで分からないが、その人が日本のリーダーになった時に、激変する国際情勢の中で外交・防衛を安定的にどれだけできるかを注目したい。」
■藤丸議員
「グループとして、政策研究会として、こっちがいいんじゃないかという話が来る可能性もある。でも政治家として信念はあるわけ。考えと。あんまり曲がったことはできないと思うけどね、政治家として。」
福岡・佐賀の国会議員は1回目、誰に投票する意向なのか、FBSの取材をもとにこちらのボードにまとめました。小林氏に2人、林氏に3人、小泉氏に2人、河野氏に1人、茂木氏に1人となっています。
福岡1区の井上貴博議員、福岡11区の武田良太議員、大家敏志参議院議員は、態度を明らかにしていません。
これを見ても分かるように、投票先が割れて1回目の投票では決まらず、高市氏、石破氏、小泉氏のうち、上位2人による決選投票との見方が優勢です。
■松井礼明アナウンサー
「今回の自民党総裁選で国民は、脱派閥の本気度にも注目していると思うのですが、最終盤にきて、どうでしょうか。」
私たちが取材したある国会議員の1人は「派閥単位で誰かを支持することはない」としつつ「これまで同じ思いで活動をしてきた仲間なので、支持する人も必然的に同じ人になる傾向がある」と話しました。
その一方、鬼木議員がほかの旧派閥について、最終盤にきてまとまる動きがみられると話しましたが、決選投票は1回目とは違って国会議員票のウエートが大きいため、なりふり構っていられないというわけです。
早期の解散総選挙も取り沙汰される中、そうした行動が国民の目にどう映るのか。自民党の新総裁が決まる投開票は、こちらの自民党本部で27日午後1時から始まります。以上、中継でした。