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【衆院選】市議「党本部は許さんぞ」福岡9区への“くら替え”を断念 党公認を得られず 公示目前の事態に地元の反応は 

2024年10月11日 18:03
【衆院選】市議「党本部は許さんぞ」福岡9区への“くら替え”を断念 党公認を得られず 公示目前の事態に地元の反応は 
地元の反応は

衆議院福岡9区をめぐる自民党の公認問題です。“くら替え”を目指したものの、自民党の公認を得られなかった大家敏志参議院議員は11日午後、出馬を断念すると表明しました。

11日午後、北九州市八幡東区の大家氏の事務所に集まってきたのは、自民党系の北九州市議会議員たちです。

■市議
「ちょっと、大家先生から発表があるということで。」

厳しい表情を崩さず、次々に事務所へと入っていきました。その中には渦中の大家氏の姿もあります。事務所では報道陣をシャットアウトして、北九州市の西部を選挙区とする福岡9区での対応について30分ほど話し合いが行われました。協議を終えた後、事務所から出てきた北九州市議の一人は。

■市議
「自民党本部は許さんぞ、本当。自民党出てこーい。」

福岡9区で大家氏を公認しなかった自民党本部への怒りを隠しませんでした。報道陣の取材に応じた自民党系市議団の団長は。

■自民党・無所属の会・香月耕治 団長
「私らは党本部の裁定を重く感じているので、今回は思いとどまってほしいということをお話ししました。」

市議らは大家氏に、党からの公認が得られなかった以上、無所属での出馬は断念し、参議院議員を続けるよう要請したということです。その後、午後3時からは大家氏と支援者による選挙対策会議が開かれました。

■児玉悠一朗記者
「165席用意された席はもう満席になっています。これから大家氏が出馬するかどうか表明されます。」

大家氏の“くら替え”にはもともと、所属する派閥のトップ麻生太郎最高顧問が難色を示していました。それでも、福岡9区の支部長の座をめぐる党員投票では大差で勝利し、自民党「公認」での出馬を目指し、1年以上にわたり活動を続けてきました。

しかし、党本部の最終的な答えは、党からの要請がなければ、“くら替え”を原則禁止とする規約などを踏まえ「大家氏を公認せず」でした。

選対会議が始まって45分後、支援者たちの前に立ち、マイクを握った大家氏は。

■大家敏志参議院議員
「今回でありますが、私は出馬を断念いたします。結果は自由民主党の公認を得られないということになりました。開口一番、自分の中からは悔しいという言葉が出てきましたが、党本部や結論に対してというよりは、もっと努力できたのではないかなと。」

涙を流しながら、出馬断念を表明しました。

■森洸アナウンサー
「児玉記者から最新情報を中継で伝えてもらいます。」

■児玉記者
はい。選挙対策会議は、さきほど午後4時前に終わりました。涙ぐみながら出馬断念を表明した大家氏ですが、会議後に開いた記者会見で「自民党を信じて、一人でも多くの懐に飛び込もうと思って活動してきた」と話した上で、自民党本部から公認を得られず「政治家として努力が足りなかった」と悔しさをにじませていました。

■松井礼明アナウンサー
「公示4日前での出馬断念となったわけですが、地元の反応はいかがでしょうか。」

■児玉記者
福岡9区で支部長代行を務める県議会議員は「地元の不満はあるだろう」と話しました。大家氏自身も、支持者から無所属でも選挙を戦うべきとの「主戦論」の意見もあったと明らかにしました。

大家氏のくら替えが認められず、自民党の福岡9区としては候補者がいなくなるわけですから「不戦敗」という形になります。

大家氏の公認を党本部に求めてきた福岡県連は常々、「不戦敗は避けなければならない」と話していましたので、不満は残ると言わざるを得ません。以上、中継でお伝えしました。

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