政調会長と予算委員長…宮城選出議員が政治を動かす 今後の政治の展望は?
来年度の予算案などを審議する通常国会が1月24日、始まった。
少数与党の運営が続く国会で重要なポジションにつく自民、立憲の県選出国会議員に今後の政治の展望を聞いた。
去年の衆院選の結果国会では自民、公明が過半数を持たない少数与党の運営が続いている。
自民党で石破総理を支える党の三役のひとり、宮城5区選出の小野寺五典政調会長。
多くの総理大臣も経験してきた「党の三役」に県選出議員がつくのは大蔵大臣などを務めた三塚博さん以来2人目だ。
自民党・小野寺五典 政調会長
「基本的には朝9時過ぎから夕方5時過ぎまで15分刻みで、各省庁の事務次官や局長が会いたいとか、全国の団体、農業団体とか医師会とか建設団体とか、団体のみなさんが要請したいと、面会要請がずっと入っている。日本の政策全般や予算のとりまとめの仕事」
政調会長の仕事は予算案や重要政策について党として調査、立案を行う重要ポジション。
いわゆる年収103万円の壁の見直しなどについても、自民党内の意見をまとめ、野党との協議を担う。
少数与党ではこれまでの政調会長と比べて自民党内外での調整が格段に増えているという。
自民党・小野寺五典 政調会長
「過半数近く数を持つ自民党公明党が案を作り、それぞれの野党と政策協議をしてまとめてくれというのが選挙結果を経たあとの民意ですから、それに従って丁寧に苦労は多いが努力している」
政府が提案する予算案を審議する衆議院の予算委員会。
采配を司るのは宮城4区選出の安住淳予算委員長だ。
野党議員が予算委員長に選ばれるのは30年振りで、委員会での合意が得られなければ国会で予算を通すことはできない。
立憲民主党・安住淳 予算委員長
「与党の仕組みの中で一日も早く予算を通せば評価される仕組みで今まで来たことが問題なんですよ。大きな問題があってもとにかく日程を消化して採決に進むのを主導してきたのが予算委員長。それは決して正しいやり方と思わない。115兆円という大きな予算案を本当に適正に予算措置をしているのかきちんと国民の前で議論する場ですから」
一方で、予算審議の采配ではあくまで政党に寄らず公平に行うという。
立憲民主党・神谷裕 議員
「一生懸命我々も提案する。答弁は結構です。じゃあ最後に…」
立憲民主党・安住淳 予算委員長
「いやいや、時間がないから時間を守りなさい!これにて終わります」
先月の予算委員会では安住委員長が立憲民主党の議員を注意する場面もあった。
立憲民主党・安住淳 予算委員長
「あえて言いますけど、立憲の立場に立つわけでもないし、野党の立場に立つわけでもない。国民の目線から見て議会が内閣や政府に対してしっかりと議論できる環境を整えるのが私の仕事。そういう姿勢で通常国会もやっていきたい」
少数与党となった自民党の再生をかけて新たな政策を打ち出すことができるのか。
責任ある野党として国民生活に関わる予算審議をどのように進めるのか。
県選出の国会議員が政治の中心でどのような役目を果たすのか。注目が集まる。