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【解説】「台風6号」九州南部に接近へ 暴風雨が同じ地域で長時間も… 「台風7号」お盆休みに影響か

2023年8月8日 19:05
【解説】「台風6号」九州南部に接近へ 暴風雨が同じ地域で長時間も… 「台風7号」お盆休みに影響か

台風6号の今後の見通しや、新たに発生した台風7号の気になる進路などを、気象予報士の木原実さんに聞いてみました。

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8日午後5時現在、台風6号が屋久島の南を北上していて、種子島・屋久島や、奄美大島の一部などが赤い円の暴風域に入っています。台風は今後、暴風域を伴ったまま北西に進み、8日夜以降は九州南部に近づきます。そして9日朝には鹿児島の西を通過し、9日夜には長崎の五島列島付近に達する見込みです。

台風が上陸することは無さそうですが、だからといって油断はできません。台風は今後もゆっくりと北上していきますので、その分、大雨や暴風が同じ地域で長時間続くおそれがあるんです。

特に心配されるのが大雨です。

雨の予想を見てみると、この後、台風の北上に伴って、活発な雨雲が種子島・屋久島地方や九州南部を中心にかかる予想となっています。そして9日午後には台風が九州の西の海上を北上。九州のほか、四国や紀伊半島など、太平洋側の地域を中心に、所々で雨が強まる予想です。そして夜には五島列島付近に台風本体の活発な雨雲がかかりそうです。

気象庁は、九州や奄美では9日夜にかけて線状降水帯が発生し、災害の危険度が急激に高まるおそれがあるとして、警戒を呼びかけています。

さらにその後の雨の予想を見てみると、台風は北上を続け、九州からは次第に離れますが、湿った空気の流入が続くため、四国や九州などでは雨が降り続きそうです。

特に九州から東海にかけての太平洋側では、総雨量が8月ひと月分の雨量を大幅に上回る記録的な大雨となるおそれがあります。大規模な土砂災害や大きな川が氾濫するなど、甚大な災害が起こるおそれもありますので、早めの避難を検討するなど、引き続き厳重な警戒をお願いします。

■新たに台風7号が発生 お盆休みに影響か

さらに、8日午前9時、日本の南で台風7号が発生しました。

台風7号は、今後発達しながら北西に進む見込みです。まだ予報円も大きくブレが大きいとみられますが、来週は関東に影響するおそれもあります。

週間予報をみると、まず台風6号が近づく鹿児島や長崎は、10日にかけて大荒れの天気となります。その他の地域でも9日は雨の所が多くなりそうですね。その後、週末にかけて一旦雨はやみそうですが、13日以降は台風7号が影響してくるとみられ、東京や名古屋で雨のマークが出てきます。

お盆休みのタイミングに台風7号が影響してくる可能性がありますので、今後の情報に注意し、早めの備えをお願いします。