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今年の記録的暑さは「異常気象」 気象庁検討会が見解 7月の大雨は“欧州で猛暑をもたらした偏西風の蛇行が影響”

2022年8月22日 21:48
今年の記録的暑さは「異常気象」 気象庁検討会が見解 7月の大雨は“欧州で猛暑をもたらした偏西風の蛇行が影響”

今年6月下旬からの記録的な暑さについて気象庁の検討会は偏西風の蛇行によって高気圧が記録的に強まったことなどが要因で、「異常気象」との見解を示しました。

今年6月下旬から先月上旬にかけて、群馬県伊勢崎市で最高気温40度以上が3日間観測されるなど、西日本から東日本各地で記録的な暑さとなりました。

22日に気象庁で開かれた異常気象分析検討会ではこの暑さについて、上空の亜熱帯ジェット気流が日本付近で大きく蛇行したことで上層から地上付近までが高気圧に覆われて、この時期としては記録的に強まったことが主な要因との見解をまとめました。

加えて、その背景には長期的な地球温暖化も影響があるとしています。

また、日本付近でおきた亜熱帯ジェット気流の蛇行については、6月中旬にヨーロッパで熱波を引き起こしていた偏西風の蛇行が東に伝播したことにより、その影響が日本付近にも及んだということです。

検討会の中村尚会長は検討会後の会見で「個人的には異常気象ととらえていい」と述べ、この記録的な暑さについて、「異常気象」との見解を示しました。

一方、7月中旬には北日本から西日本各地で大雨となりました。

これについて検討会はヨーロッパで先月猛暑をもたらした偏西風が日本付近で大きく蛇行したことで上空に寒気を伴った気圧の谷が同じような場所にとどまって、大気の状態が不安定となったことで各地に記録的な雨をもたらしたと結論づけました。