【解説】新型コロナ 9月から“緩和”や“見直し”が… 「入院給付金」対象絞る方針で検討
8月が最終日を迎える中、全国的に新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向で、9月からは様々な場面で緩和や見直しが行われます。
・ディズニーで“マスク緩和”
・ファミレスも“時短”
・「入院給付金」見直しへ
以上のポイントについて、詳しく解説します。
8月30日、全国で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は、15万2546人でした。1週間前の23日より5万人以上少なく、8月19日のピークからは10万人以上減少しています。
「過去最多」という都道府県もないといい、感染者数だけを見れば、全国的に減少傾向になってきています。
こうした状況で、9月1日から東京ディズニーリゾートが、「マスクの着用ルール」を緩和します。
これまでは「常時マスク着用」「2歳以下の着用は任意」「夏場・屋外で十分な距離がある場合は外すことも可能 」という着用ルールがありました。
これが9月からは「原則マスク着用」「未就学児の着用は任意」「屋外で距離が取れなくても、会話をほとんど行わない場合は外すことも可能」と変わります。
これによって、例えば、シンデレラ城の前で家族がくっついて写真撮影をする時でも、マスクを外すことが可能になります。
なぜ、このタイミングなのかというと、実は、日本全国のテーマパークが共同で作っているガイドラインが8月に改訂されました。それに伴ってマスクのルールも変更したそうです。
一方で、“自主的に時短を決めた”という話もあります。
「ガスト」「ジョナサン」「バーミヤン」を運営する、すかいらーくホールディングスは、9月1日から全国約400店舗で閉店時間を最大1時間早めます。
これまで午後11時半までだったのが、午後10時半や11時には閉める「時短」となります。
ファミレスというと、深夜営業や、24時間営業のイメージがありますが、東京都内の主要なファミレスを調べてみたところ、実は「24時間営業」を行っているファミレスはわずか1軒でした。
やはり、コロナ禍でライフスタイルが変わってしまい、夜間の時間帯に外食しようという人は、減ったままです。
飲食店を利用する人は、2019年のコロナ前と比べて午後5時~8時の夕食時は34%減、午後8時~午前0時の遅い時間帯は42%減となっています。一方、ランチタイム(午前11時~午後3時)は18%減にとどまっているので、夜の方が落ち込みは激しいです。(8月22日~28日 2019年同週比 トレタ調べ)
時短要請が終わっても、夜の客足が戻っていないということです。すかいらーくも今後は、お客さんのニーズを確認しながら営業時間のあり方を検討していくということです。
「9月中にも…」という話ですが、新型コロナに感染した人に支払われてきた「入院給付金」について、生命保険業界が対象を大幅に絞る方針で検討を始めることがわかりました。
現在は、「医療保険」に加入している人がコロナに感染して入院した時はもちろん、自宅やホテルなどで療養した場合でも、「みなし入院」として請求すれば、原則すべての人に「入院給付金」が支払われています。
実際に、日本テレビスタッフで感染した家族も、自宅療養でしたが「医療保険」に加入していたため、夫には10日間で5万円、妻には5日間で2万5000円、合計で7万5000円の入院給付金がおりたそうです。
生命保険業界に大きな影響が出ているということで、入院給付金の支払い対象を、大きく絞り込む検討がされています。 具体的には、支払い対象を「入院患者」「コロナの治療薬を投与された患者」「妊婦」「65歳以上の高齢者」に限定して、それ以外の自宅やホテルで療養する「重症化リスクの若い人たち」は、対象にしない方向で検討が進められているということです。
この見直しは、早ければ9月下旬にも保険各社が判断するとみられています。
◇
この3年ですでに7回ものコロナの波を経験する中で、少しずつ新たな常識やライフスタイルが定着しつつあります。社会全体でも、「ウィズコロナ」の時代の実情にそくした対応や見直しが必要になりそうです。
(2022年8月31日午後4時半ごろ放送 news every. 「知りたいッ!」より)