「Snow Man」チケット高額転売に“開示命令” 所属事務所が明らかに
「Snow Man」のコンサートチケットが高額転売されていた問題で、東京地裁が転売サイト側に出品者情報の開示を命じたと「Snow Man」の所属事務所が明らかにしました。
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19日夜、都内で行われた「STARTO ENTERTAINMENT」所属・ふぉ~ゆ~が主演の舞台。
ふぉ~ゆ~のファン
「毎回、楽しい思いで帰らせていただいて、心が温かくなる」
この公演が始まる前…。
会場前ではチケットの売り買いをするような様子が見られました。
ある女性の手元を見ると…現金が。すると、別の女性が封筒のようなものを手渡します。
zero
「すぐ対面してすぐ別れていきました」
会って40秒ほどで別れると、封筒を受け取った女性はそのまま会場の中へ。
他にも、封筒を交換し合うような様子が見られました。
“転売NG”のチケット。しかし、売買はネット上でも見られるといいます。
少年忍者のファン
「高いと10万円とか。金額には驚愕している」
WEST.のファン
「どうしても行きたい人につけ込んでいますよね」
転売対策に取り組んでいるSTARTO社は19日夜、ホームページで「今回の判断は、同じような転売問題を抱えるイベント業界全体にとっても解決策を示すものになったと考えます」とコメントしました。
“解決策”とは、どういうことなのでしょうか?
去年11月、札幌で行われた9人組アイドルグループSnow Manのライブ。2日間でのべ10万人以上を動員しましたが、チケットは激しい争奪戦に。その裏で行われていたのが、大手転売サイトなどを介したチケットの高額転売です。
大手転売サイト「チケット流通センター」のサイトには、来月以降に行われるSnow Man初のスタジアムライブのチケットが、定価の何倍もの価格で出品されていました。
STARTO社側は、去年、この「チケット流通センター」に出品されていたSnow Manのライブのチケットで、営利目的で転売していることが明らかな16件について、サイト運営会社に出品者情報の開示を請求。
これらのチケットは定価9700円のところ、2万円から14万円もの価格で出品されていました。
ところが、転売サイト側は任意での情報開示を拒否。そこで、STARTO社側は去年12月、東京地裁に対し、情報開示命令を出すよう申し立てていました。
そして東京地裁は今月10日付で、転売サイト側に対し、申し立てのあった16件、全てについて開示するよう命令。
これは出品者の氏名や住所などをSTARTO社側に対して明らかにするよう命じるものです。
STARTO社によると、これを受けて、コンサートを主催する会社は今後、開示された人物の反省度合いなどを見ながら、責任追及を行うということです。
転売問題に詳しい弁護士も相当の抑止力になるのではと指摘。
チケット転売問題に詳しい骨董通り法律事務所・福井健策弁護士
「今後も同じようなロジックで大量の情報開示命令が出される可能性がある」
チケット転売問題に詳しい骨董通り法律事務所・福井健策弁護士
「(出品者が)実際に刑事罰、処罰をされるということもあり得るし、損害賠償請求を受ける可能性、おそらく一番現実的にあり得るのはファンクラブからの退会措置。不正な転売ヤーにとっては天と地がひっくり返るくらいのインパクトはあるかもしれない」
コンサートを主催する会社はさらなる転売対策として、やむを得ない理由でコンサートに行けなくなった場合、定価で希望者に販売する公式のリセールサイトを夏にも立ち上げる準備をしているということです。
(3月20日(木)午前0時30分ごろ(水曜深夜)放送『news zero』より)