男女の賃金格差「縮まらず」 男性より25%ほど低い状態…女性の待遇改善に乗り出す企業も
男女の賃金の格差が縮まらず、男性よりも女性の給料は25%ほど低い状態です。政府が対策に乗り出す中で、女性の待遇改善に取り組む企業も出てきています。
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物価上昇が続くなか、皆さんの給料について聞きました。
(給料上がった)製造業(25)
「給料は今年に入って、ベースが上がりました」
──給料が上がった理由は?
(給料上がった)製造業(25)
「世の中いろいろ値上がりしているので、生活の面を考えて、上げてもらっていて…」
給料が上がった人もいましたが、その体感については…
(体感は給料変わらず)広告代理店(30)
「正直変わっていないかな。上がっているかもしれないが、物価が高いので、体感としては上がっていない」
妻と3人の子どもとともに暮らしているという男性も…
(給料上がった)不動産業(31)
「厳しい部分はありますかね、やっぱり。物価も上がっているので正直そんなに変わらないか、マイナスだと感じます」「買い物は週一回で、一週間持たせるとか…」
なかなか、楽にならない生活─。
5日、厚労省は、今年4月分の平均給与を発表。1人あたり29万6884円で、前の年の同じ月と比べ2%ほど増加したものの、物価の変動を反映した実質賃金は25か月連続で前の年より減少しました。
一方、政府のプロジェクトチームが公表したのは、男女の賃金格差についての中間取りまとめです。
日本の女性の賃金は、男性の74.8%と、欧米主要国と比べても差が大きく、男女の勤続年数や管理職比率に大きな差があることや、女性の活躍を阻む無意識の思い込みがあると指摘しました。
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対策が求められるなか、「news zero」は5日夜、女性の活躍推進に取り組む企業を取材しました。
ファミリーレストラン「ガスト」で働く、阿部花央里さん(37)。出産を機に仕事を辞め、育児が一段落してからパートとしてガストで勤務していましたが、今の役職は…
「今は正社員でマネジャーとして勤めています」
ガストを運営する「すかいらーくグループ」では、出産・育児後も正社員として働きたいという女性の声に応えるため、正社員として雇う枠組みを拡大。
2022年から、40代から50代の方の正社員採用も始めたところ、採用した多くが、育児や家事が落ち着いた女性だったといいます。
「ガスト」で働く阿部花央里さん(37)
「(正社員雇用は)すごくありがたいです。私は自分がマネジャーになったお店ではクルーを尊重して、女の人でもみんなで活躍して働けるよというふうにしたい」
政府のプロジェクトチームは、各企業が男女の賃金格差をなくすため、仕事と家庭の両立支援や、非正規労働者の処遇改善などに取り組むことが重要だとしています。
(6月5日放送『news zero』より)