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東京・足立区で空襲犠牲者の追悼式典 区独自での開催は初めて

2023年4月14日 18:58
東京・足立区で空襲犠牲者の追悼式典 区独自での開催は初めて
足立区東京大空襲犠牲者追悼式

東京都足立区で13日、78年前に起きた空襲の犠牲者を追悼する「足立区東京大空襲犠牲者追悼式」が開かれ、区民など79人が出席しました。足立区独自で空襲犠牲者の追悼式典を行うのは初めてのことです。

 ◇◇◇

■東京・足立区の空襲被害

足立区では、昭和20年3月10日の東京大空襲と、4月13日から14日にかけての空襲により、南部の千住地区を中心に、区全体が被害を受けたということです。当時の区役所などが焼け、約1万9000戸が罹災したほか、人的被害もあったということで、区内にはいまも、当時の状況を示す痕跡が残っています。

写真:足立区内個人蔵

■区独自初 空襲犠牲者の追悼式

式典は、区議会によせられた「特定の歴史観に偏ることなく、足立区慰霊祭の開催を強く求めます」との請願が去年採択されたことを受けて今年初めて実施され、区民をはじめ区や区議会関係者合わせて79人が出席。空襲の犠牲者に祈りをささげました。

■平和の大切さ、考えてほしい

区では、今回の開催について「足立区内でも大戦で甚大な被害があった。いまの平和と繁栄は、その人たちの犠牲の上にあることを戦争を体験してない人に知ってほしい。戦争の悲惨さ、平和の大切さを改めて考えてもらいたい」としています。

■空襲を体験「出席できてよかった」

「4月13日は忘れられない。私たち足立区民にとっては」

こう話すのは、出席者のひとり、相川謹之助さん(86)。疎開経験もある相川さんが4月13日の空襲を体験したのは小学校2年生の時だといいます。記憶に残っているのは、降ってくるように落ちてくる焼い弾や、蔵を残して焼け野原になった町の光景など。

「戦争は二度とやっちゃいけない」と話す、相川さん。初めて行われた足立区の追悼式について「出席できてよかった。毎年続けてほしいと思う」と話しています。

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