ジャニーズ会見 PR会社が“NGリスト”を… 事務所「誰もそのようなお願いなどしていないと確認」
ジャニーズ事務所の2回目の会見で、運営していたPR会社が「指名しない記者」をリストにしていたことがわかりました。これについて、事務所側がコメントを出しました。
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制限時間は約2時間、質問も「1社1問」に限られた2日のジャニーズ事務所の会見。質問で手を挙げても指名されない記者たちが声を荒らげ、騒然とする場面もありました。
井ノ原快彦氏(47)
「ちょっと落ち着いていきましょう、ゆっくりといきましょう。できるかぎりルールを守りながら、ルールを守っていく大人たちの姿をこの会見では見せていきたいって僕は思っていますので、どうか、どうか落ち着いてお願いします」
会見では、紛糾する場面も見られました。関係者によると、実は運営していたPR会社が「指名しない記者」をリストにしていたことが新たにわかったのです。
会見が始まる前、カメラが運営側のスタッフをとらえていました。その手に持っていた資料には、写真が並んでいたり文字が書かれているのがわかります。これがそのリストなのでしょうか。
ジャニーズ事務所は4日午後10時過ぎ、コメントを出しました。
PR会社が作成したといわれる顔写真が入った書類を私たちは誰も見ておりません。会見前々日の会議で本件について打ち合わせが行われた際、媒体リストを持ってこられてそこにNGと書いてあったので、井ノ原が『これどういう意味ですか? 絶対当てないとだめですよ』と言いました。すると、PR会社が、では、前半ではなく後半で当てるようにします。と答えました。そのやりとりをその場にいた役員全員が聞いております。
今回流出した資料は、弊社の関係者は誰も関与しておりません。見てもおりません。この外資系PR会社にこのことを謝罪してほしいとお願いしましたが、外資なので本国の許可が必要で調整に時間がかかると言われました。本当に弊社は誰か特定の人を当てないでほしいなどという失礼なお願いはしておりません。関係役員全員に、もう一度確認し、誰もそのようなお願いなどしていないことを再確認いたしました。どうかご理解くださいますようよろしくお願い致します。
事前に、このリストをもとに質疑応答で指名しない記者を決め、司会者が顔写真を見ながら質問者を当てていたのでしょうか。
司会者
「まだ1時間ありますから、どうかちょっとお待ちください。ほかの方にも聞いていきますので」
「いえ、フェアです。ちゃんと全体見えていますから」
会見を運営した会社の代表者は、日本テレビの取材に対し「契約の内容は一切言えない」としています。
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一方、銀座で4日、主にジャニーズJr.が出演し若手の登竜門とも言われる舞台「少年たち」を見に来たファンに話を聞きました。
「美 少年」のファン
「『少年たち』を見に行きます。(ジャニーズ)Jr.が絶対、通り越えるような舞台」
「少年たち」の初舞台は1969年で、生みの親であるジャニー喜多川元社長が生前、企画・構成・総合演出を担っていました。
ジャニーズ事務所は、60年以上続いたそのジャニー氏の名がついた看板をおろし、新しいエージェント会社で再出発します。
「美 少年」のファン
「個人的に社名が変わっても好きという気持ちには変わりはないので、メンバー自体が離れなければいいなと思います」
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東山社長らは2回の会見で6時間以上、被害者への補償・救済や新しい体制などについて説明しました。しかし、4日も経済界からは厳しい声が聞かれました。
中小企業を会員に持つ日本商工会議所の小林会頭は、2回目の会見をうけて、次のように述べました。
日本商工会議所 小林健会頭
「推測だからあまり事実に基づいているかわからないけど、あれだけの犯罪があって知らんということはないと思う。その頃のマネジメントの人たちはどうなるんだろうなと。その人たちが今度新しい会社に移って、また一緒にやるんじゃ、それは違うだろうなと」
個人的な考えとして、“ジャニー喜多川元社長の性加害の事実を当時、知っていた人がいる場合、新しく設立されるエージェント会社に移ってタレントと一緒に活動するのは違うのではないか”と懸念を示しました。
一方、“ジャニーズ離れ”ともとれるタレントの広告起用については次のように述べました。
日本商工会議所 小林健会頭
「補償する会社じゃないほうの(新エージェント)会社。その会社にどういう人間が入って、どういう株主構成になって、どういうガバナンスを行うのか、よくウオッチしていく必要があると思う。どう対応していくか、これは各企業のそれぞれの判断に任せるということだと思う」
(10月4日放送『news zero』より)