原子力規制委員会は１０日、鹿児島県の九州電力川内原発１・２号機について、再稼働の前提となる「審査書」を正式に決定した。年明けにも再稼働する見通し。

　原子力規制委員会・田中俊一委員長「全ての委員から、設置変更許可について、賛成との見解をいただきましたので、川内原子力発電所の設置変更許可を決定します」

　原子力規制委員会は、去年７月から審査を続けてきた川内原発１・２号機について、地震・津波対策や重大事故対策などが原発の新たな基準に適合しているとする「審査書」を全会一致で決定し、九州電力に対し、事実上の合格証となる「許可書」を交付した。福島第一原発事故の教訓を反映した新基準の下で初めての審査合格となる。

　今後は、運転体制などの審査が残っている他、地元の同意を得るため、鹿児島県が来月から住民説明会を開催する予定で、再稼働は年明け以降になる見通し。