大涌谷“立ち入り規制”の検討続く 箱根山
神奈川県の箱根では、11日も活発な火山活動が続いている。箱根町では現在禁止されている大涌谷への立ち入りを部分的に認めるかどうか、会議を開いている。箱根町仙石原から石浜勇樹記者が中継。
大涌谷からは、11日も絶え間なく白い蒸気が出続けている。大涌谷への立ち入りが規制され続けると箱根の温泉の供給がストップする可能性もあり、会議には温泉関係者も注目している。
大涌谷への立ち入りは11日まで全面的に禁止されていて、温泉のくみ上げ施設のメンテナンス作業が滞っていることから、今後、十分な温泉の湯量を確保できなくなる恐れもあるという。箱根町では、11日午後3時から温泉地学研究所も交えて会議を開いていて、12日以降、温泉関係者などの立ち入りをあらためて認めるかどうか判断する予定。
また会議では、8日に6センチの隆起が確認された大涌谷周辺の地面に変化があるのか、国土地理院から最新のデータも報告されている。
Q:11日は、現地にいて火山性の地震による揺れを感じることはあるか?
私自身は揺れを体感することはなかったが、11日も震度1の有感地震が発生したという。11日午後2時過ぎには震度1の地震が起きたほか、午後4時半までに147回の火山性地震を記録するなど、活発な火山活動が続いている。
観光への影響も懸念される中、午前に行われた会議の冒頭、箱根町の山口町長は「オール箱根で対応していく」と述べた。
箱根町・山口昇士町長「風評被害を払拭(ふっしょく)するためのオール箱根による対応を行いたく、当委員会において各組織の情報を共有して対応していきたい」
箱根町の観光課は、「箱根町で行けないのは0.3%。しっかりした情報を流すのが責務」としていて、情報発信に努める姿勢を示した。箱根湯本の商店街でもひとまず冷静な反応。
土産店店員「(客入りは)特に普段と変わりないように思う。湯本の方は安全と聞いてわざわざ出てきたというお客さまもいた」
再び大涌谷への立ち入りが認められるのかどうか、町の判断は11日中には出されるということで、その内容が注目される。