東横線追突 ブレーキ装置に付着物堆積
去年2月、神奈川県川崎市の東急東横線・元住吉駅で起きた列車の追突事故で、運輸安全委員会は、事故原因は雪や油で非常ブレーキが利きにくくなった可能性が考えられるという報告書をまとめた。
この事故は去年2月、川崎市の東急東横線の元住吉駅で、停車位置を調整していた列車に後続の列車が追突し、乗客72人がケガをしたもの。運輸安全委員会は報告書で事故原因について、追突した列車の車輪とブレーキ装置の間に線路上の雪や油が混ざって液状化したものが付着したことで、非常ブレーキが利きにくくなった可能性が考えられるとした。東急電鉄ではブレーキ装置の清掃を行っておらず、追突した列車のブレーキ装置のうち約半数に付着物が堆積していたという。
運輸安全委員会は東急電鉄に対し、事故の再発を防ぐため、義務化はされていないもののブレーキ装置の清掃を定期的に行う必要があるとした上で、降雪時は早めに速度規制したり運転中止にしたりするなど規制の基準についても見直す必要があるとしている。