群馬大病院の執刀医ら 遺族に謝罪文
群馬大学病院で腹腔(ふくくう)鏡による肝臓手術を受けた患者が相次いで死亡した問題で、執刀医らが、「大変申し訳なく思っている」と書かれた謝罪文などを、遺族に出していたことがわかった。
文書は合計17枚で、遺族への謝罪1枚と病院の調査報告書に対する反論文書16枚に分かれている。遺族に向けた文書の中で執刀医らは、「患者さんの救命を達成することができず、大変申し訳なく思っております」と謝罪している。
その上で、遺族が求める執刀医本人からの直接の説明の代わりに病院に向けた反論文書を加え、「少しでもご理解頂ければ」と述べている。この反論文書の中で執刀医らは、病院側が全ての患者の例で過失があったと認定していることは、「明らかに事実とは異なる」と反論している。さらに患者への説明が不十分とされたことについては、「1時間以上かけて十分に説明するように心がけていた」としている。
これに対し遺族側は、「説明は10分から20分程度の簡単なものしか受けていない」と否定した上で、「執刀医からの直接の説明を一番求めていたので、納得できない」とコメントしている。