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【解説】感染者が減少でも「入院需要は増大」想定なぜ…“遠隔診断”も開始 沖縄

2022年1月26日 9:52
【解説】感染者が減少でも「入院需要は増大」想定なぜ…“遠隔診断”も開始 沖縄
(日テレNEWS)

全国の新型コロナウイルスの感染者が初めて6万人を超えました。そんな中、各地で救急搬送先の病院が決まらない事例が多発し、急な病気やケガにも注意が必要な状況になっています。


25日の全国の新規感染者は初めて6万人を超え、過去最多を更新しました。同じ火曜日でいうと、今月初めの4日は1265人でしたので、約50倍とオミクロン株の勢いが止まりません。

また、各地の感染者数をみてみますと、25日は29都府県で過去最多を更新しました。26日、北海道では初めて2000人を超え、過去最多となる見通しです。愛知も2日連続で過去最多の4663人。さらに、大阪では9800人前後となり、過去最多を更新する見通しです。

■沖縄県 感染者減少も「入院需要は増大」の想定

こうした中、オミクロン株が最初に急拡大した沖縄では気になる話があります。

沖縄の新規感染者数の推移をみると、今月初めから急激に増えた感染者数は15日の1829人が最多で、徐々に減少に転じています。それにもかかわらず、「今後も入院需要は増大」するという想定が出されました。

これはどういうことか。沖縄県の疫学調査チームが分析しました。

10万人当たりで年代別の感染者数をみると、感染者数の多い20代、30代は確かにピークを過ぎたようにみえますが、一方で、60代、70代の高齢者は最近でも徐々に増え続けています。感染は高齢者にシフトしてきていて、こちらはピークが来ていません。

こうした傾向の中で、沖縄県で今月1日から16日までにコロナと診断された感染者の「入院率」を調べました。

診断された後、どのくらいの人が入院に至ったのか。

10代以下は1%未満。20代から50代までは5%以下。60代でも7.7%。ところが70代になると、一気に22.2%になり、80代、90代は40%を超えていました。

高齢者になると、入院が必要な患者が急速に増加することが分かりました。こうしたことから沖縄県では、今後も入院需要が増大し、地域医療がひっ迫し始めています。

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