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日航機事故30年 墜落現場で遺族ら黙とう

2015年8月12日 12:45
日航機事故30年 墜落現場で遺族ら黙とう

 520人が亡くなった日航機墜落事故から、12日で30年を迎えた。墜落現場の「御巣鷹の尾根」では、慰霊登山の遺族らが集まり、黙とうをささげた。

 群馬県上野村にある「御巣鷹の尾根」には、多くの遺族らが集まり、「昇魂之碑」に手を合わせていた。遺族は夜明け前から、花束などを手に犠牲者を思いながら慰霊登山を行っている。中には、手すりにつかまり杖をつきながら、一歩一歩登るご高齢の方や、子供や孫と共に家族で尾根を目指す姿も見られた。

 父を亡くした女性「30年は長いですが、正直、昨日のようなことに感じるし、あの時のいろんなことが今年はよみがえります」

 娘を亡くした男性(81)「早いようで遅いようで…でもここにきたら、直接じかに会えるような気がするね。目の前におるような気分」

 12日午前10時半には黙とうが行われ、事故をなくすという願いをこめた「安全の鐘」が遺族によって鳴らされた。

 この日航機墜落の後も、航空機の事故は絶えない。事故を知らない世代が、教訓にしてほしいという願いを受け止めて安全への意識をどのように高めていくか、課題は残されている。

 12日夕方には、麓の追悼施設で慰霊式典が行われ、墜落時刻の午後6時56分には参列者全員で黙とうをささげる予定。