副作用報告遅れ…ファイザーに業務改善命令
抗がん剤で出た副作用事例の国に対する報告が遅れたとして、厚生労働省は1日、大手製薬会社のファイザーに業務改善命令を出した。
厚労省によると、ファイザーは、抗がん剤など11の医薬品で患者の死亡を含む269件の重い副作用が出ていたことを、定められた期限内に国に報告していなかった。
医薬品医療機器法は、死亡例や新たな副作用は、15日以内に国に報告することなどを、製薬会社に義務付けている。しかし、ファイザーは、営業担当者約90人が把握した副作用を社内文書に記載しただけで、最長6年間、国に報告していなかったという。
厚労省はこれを受け、1か月以内に報告の手順を改善することなどを命じた。ファイザーは再発防止と信頼回復に努めるとしている。