大村教授「まず心で、亡くなった家内に」
今年のノーベル生理学・医学賞が日本時間5日夕方に発表され、北里大学の大村智特別栄誉教授(80)ら3人の受賞が決まった。
今回の受賞決定に、大村教授の姉・敦子さん(81)は、「みなさんのおかげだと思っています。弟一人ではもらえなかった。研究室のみなさんと一緒にがんばったと思います」「子どものころはそんなに勉強好きだったわけじゃないけど、本当にどこかでチャンスがあったんでしょうね」と話した。
大村教授の長女は、直接、受賞決定の知らせを聞いたという。
大村教授の長女・育代さん(42)「とってもうれしかったです。父も大変、喜んでおります。(父は)念願だったと思うので、研究者をやっているので」
3年前に同じくノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学iPS細胞研究所・山中伸弥所長は、「様々な抗生物質を開発され、世界中の患者さんに貢献された大村先生の業績に、心から敬意を表します」とコメントした。
さらに、会見中には安倍首相から電話があった。
大村教授「大村でございます」
安倍首相「安倍晋三でございます。このたびはノーベル生理学・医学賞、まことにおめでとうございます」
大村教授「ありがとうございます。わざわざすみません」
そして、受賞決定を最初に誰に伝えたかと聞かれると、大村教授は「一番最初はまず心で、16年前に亡くなった家内に『もらいましたよ』と。何よりも喜んでくれると思っている」と話した。