“もんじゅ”事業者に規制委「能力がない」
設備の点検漏れなどが相次いでいる福井県にある高速増殖炉「もんじゅ」をめぐり、原子力規制委員会は、「このまま運転できる状況ではない」などの厳しい見解を示した。来週にも「もんじゅ」の事業者などに対し、抜本的な改善を求める方針。
「もんじゅ」をめぐっては、設備や機器の大量の点検漏れが相次いで発覚したことなどから、原子力規制委員会は13年、事業者である日本原子力研究開発機構に対し、事実上の運転禁止命令を出している。
しかし、その後も新たな点検不備が見つかるなど保守管理体制が改善されていないことを受けて、28日に開かれた規制委員会では、「もんじゅの運営主体としての能力がない」「このまま運転できる状況ではない」などの厳しい意見が委員らから相次いだ。
規制委員会は、来月2日に機構の理事長を呼んで話を聞いた上で、4日にも監督官庁である文部科学省に対する措置も含めて、今後の対応を決める方針。