規制委・田中委員長、飯舘村村長を初訪問
原子力規制委員会の田中委員長は15日、就任後初めて、福島第一原発事故で全村避難している福島県飯舘村の菅野村長を訪問し、意見交換を行った。
会談で田中委員長は、福島第一原発の現状について、「3年前に比べると心配する状況ではない」などと説明した。また、帰還を促進するために、交付金や住民向けの相談員制度を活用してほしいと述べた。
一方、菅野村長は「賠償の問題などで住民の心がバラバラになっている」と指摘した上で、除染を加速化するために、地元に権限を与えてほしいと訴えた。
田中委員長は飯舘村を含め、23日までに福島第一原発周辺の14の被災自治体を訪れる予定。今回の訪問は、政府が進める「帰還加速化」の方針を後押しする形だが、避難者からは「帰還を急ぐべきではない」という声も上がっている。