沖縄・アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古沖への移設計画をめぐり、沖縄防衛施設局は２９日にも埋め立て工事に着手する見通し。国と沖縄県の対立が解消されないまま、工事が進む可能性が強くなってきた。

　アメリカ軍普天間基地の移設計画をめぐっては、国土交通省は辺野古沖の埋め立て承認を取り消した翁長知事の決定を一時停止したことを決め、「決定書」が沖縄県庁と沖縄防衛局に２８日に届いた。工事を開始する予定日は２９日となっていて、沖縄防衛局は２９日にも陸上部分の工事を始める見通し。

　これに対して沖縄県側は、「政府の最後通牒（つうちょう）とすら言える」などと反発を強めており、国と地方の間の問題を扱う「国地方係争処理委員会」に審査を申し立てることにしている。

　国と沖縄県の対立が解消されないまま、工事が進む可能性が強くなってきた。