伊方原発“重大事故”想定の訓練 課題は…
愛媛県にある伊方原発3号機での重大事故を想定した国の原子力防災訓練が8日に続いて9日行われ、住民が民間のフェリーを使って大分県に避難する訓練などが行われた。
訓練は、地震の影響で伊方原発3号機から放射性物質が漏れ出すという想定で行われ、約1万5000人が参加した。このうち、伊方町の三崎港に集まった住民は、民間のフェリーや海上自衛隊の船で大分県内の避難所へ向かった。
訓練の参加者「本当に起きた時には、こういうふうに輸送してもらえるかどうか心配」
伊方原発は細長い半島の付け根に位置し、放射能漏れなどがあった場合、原発より西側の住民が孤立する恐れがあり、最大で約4900人が船で大分県などに避難することになる。
愛媛県・中村時広知事「1つ1つ検証していくことが避難計画の充実につながっていきますし、また避難計画そのものには終わりはありませんので、今回の結果を大いに生かしていきたい」
原発から西側の住民避難は避難計画の最大の課題で、国や愛媛県は今回の訓練などをもとに計画の実効性を検証する。