運河に飛び込んで巨大な綱を引きちぎり合う伝統行事・水中綱引きが福井県美浜町で行われ、今年の豊漁と海の安全を祈願した。

　水中綱引きは、３８０年前に、若狭湾と日向湖とを結ぶ運河の完成を祝い、その後の豊漁を願ったのが始まりとされ、国の選択無形民俗文化財にもなっている。

　大勢の見物客が見守る中、はち巻きに白パンツ１枚になった地区の男たちが約６メートル下の運河に次々に飛び込み、二手に分かれて全長４０メートル直径３０センチのわらで編んだ巨大な綱を引きちぎり合った。

　参加者「僕も漁師をしているので、今年もまたいい漁ができるように願ってます」

　身を切るような冷たい水の中で、男たちは体を真っ赤にしながら今年一年の豊漁と海の安全を祈願していた。