外国人急増…商業地8年ぶり上昇 公示地価
土地取引の際に価格の目安となる今年の公示地価を国土交通省が発表した。外国人観光客の急増などを受け、商業地の地価が8年ぶりに上昇に転じている。
全国で最も地価が高かったのは、10年連続で、東京・銀座の「山野楽器銀座本店」だった。1平方メートルあたりの地価は去年より630万円上がって4010万円となり、リーマンショック前の2008年を上回る過去最高となった。
全国平均では、住宅地がマイナス0.2%とわずかに下落したものの、商業地はプラス0.9%と、8年ぶりに上昇に転じた。
全国で上昇率1位となったのは大阪府の心斎橋筋商店街の商業地で、プラス45.1%となっている。これは急増する外国人観光客の影響で、店舗やホテルの需要が高まったことなどが要因とみられている。
一方、地方の住宅地では、外国人に別荘地として人気の高いニセコリゾート地域の北海道倶知安町が7.6%上昇したほか、福島県いわき市が、福島第一原発事故に伴う避難住民の避難需要が続き、6.7%上昇した。