同じ日に別の手術でもミス 船橋医療ミス死
千葉県船橋市の整形外科病院で、腰の手術を受けた女性が手術ミスで死亡していた問題で、同じ日に行われた別の手術でもミスが起きていたことが分かった。
手術ミスがあったのは、船橋市の船橋整形外科病院。病院によると、副院長の50代の男性医師が今年1月、腰の神経が背骨を圧迫し脚がしびれるなどの症状が出る「腰部脊柱管狭窄症」を患う50代の女性に対し手術を行った際、誤って大腸を傷つけ、女性は3日後に敗血症で死亡したという。
行われた手術は、脇腹に小さな穴を開けて神経の圧迫を取り除く「XLIF」という新しい方法の手術で、病院は「XLIF」を去年10月に導入したが、「XLIF」を行えるのはこの副院長だけだった。副院長が去年までに行った12例では失敗はなかったということだが、副院長は死亡した女性の手術を行った日に、別の70代の男性にも「XLIF」を行い、この男性の大腸にも穴を開ける手術ミスをしていたことが新たに分かった。男性は手術後、吐き気を訴えるなどしたが、別の病院に転院し、今は回復しているという。
病院側はミスを認め、遺族や患者に謝罪するとともに、医療事故調査・支援センターにミスを報告しているということで、「安全性が担保されるまでは、『XLIF』は行わない」としている。